著者
伊藤 裕久 栢木 まどか 杉山 経子
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、伝統都市の祭礼空間(巡行路・祭礼拠点の構成など)が、都市空間の形成・改変に対して、どのような変容過程をたどったかを文献史資料と現状の祭礼調査によって解明するものである。主な調査研究対象として取り上げた江戸・東京の神田祭、福岡の博多祇園山笠では、とくに近代・現代都市化過程において、伝統的な祭礼空間が、断絶的な都市空間の改変を修復しながら連続的に変化することで、地域社会の歴史性の継承や地域コミュニティの持続・形成に重要な役割を果たしたことが明らかとなった。