著者
瓜田 純久 杉本 元信 三木 一正
出版者
社団法人 におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.99-104, 2006 (Released:2006-10-27)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

現代の医療では非侵襲的に多くの情報を得ることが求められている.採血さえも不要な呼気試験は,検査方法を工夫すると,多くの消化管情報を得ることができるが,その中心は水素・メタンガスの測定である.空腹時の呼気中水素は消化管発酵反応の指標と考えられているが,その再現性は低く,解釈は難しい.そこで,試験食を負荷して呼気中水素・メタンガスの経時的な変化から病態を評価する方法が一般的である.非吸収型の炭水化物,食物繊維などは小腸で吸収されず,大部分が大腸へ到達し,腸内細菌の発酵反応で分解される.この際発生する水素・メタンガスの時間,量からガス発生部位を推定し,消化管通過時間,細菌の異常増殖を診断することができる.発酵生成物が腹部症状を惹起する場合もあり,消化管での発酵の程度を把握することは重要である.今回,臨床現場における水素・メタンガス測定の実際を述べる.
著者
久保田 喜久 島田 長人 下山 修 本田 善子 瀬尾 章 金子 奉暁 若林 峰生 三木 敏嗣 杉本 元信 籾山 浩一
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.30-34, 2005-02-28
被引用文献数
3

症例は74歳女性。内服薬を服用した直後から咽頭痛が出現し当院を受診した。上部消化管内視鏡検査を施行したところ胸部食道にPTPを認めたため透明プラスチックキャップを内視鏡の先端に装着し摘出したが, その際シートの辺縁で頸部食道粘膜を損傷した。損傷は軽度であったため帰宅させたが, 翌日になり咽頭痛の増悪と発熱を認め第5病日に再度受診した。内視鏡検査を施行したところPTP摘出時の粘膜損傷部に一致して径約4mmの穿孔部を認め, 損傷部の遅発性食道穿孔と診断し入院となった。全身状態は良好で炎症反応も軽度であり, CT検査では頸部と縦隔内に気腫像を認めたが高度な縦隔炎や膿瘍形成は認めなかったため保存的治療を行い軽快した。PTPは鋭利な辺縁を有するために容易に食道粘膜の損傷を来たし易く, 摘出時の工夫はもちろんのこと摘出後も厳重な経過観察が必要と考えられた。