著者
杉村 泰
出版者
名古屋大学言語文化研究会
雑誌
ことばの科学 (ISSN:13456156)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.111-130, 2017-12-25

本稿は平成27-29年度科学研究費基金(基盤研究(C))「心身の状態を表すオノマトペの習得研究 : 医療福祉分野への貢献を視野に入れて」(研究代表者:吉永尚、課題番号15K02670)による研究成果の一部である。
著者
杉村 泰
出版者
名古屋大学言語文化研究会
雑誌
ことばの科学 (ISSN:13456156)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.5-24, 2018-12-25

本稿は平成27-29年度科学研究費基金(基盤研究(C))「心身の状態を表すオノマトペの習得研究-医療福祉分野への貢献を視野に入れて-」(研究代表者:吉永尚、課題番号15K02670)による研究成果の一部である。
著者
荒木 和秋 小糸 健太郎 清水池 義冶 井上 誠司 杉村 泰彦 淡路 和則 吉岡 徹 森 久綱
出版者
酪農学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

細断型梱包被覆機の登場は、日本の畜産業および酪農における自給飼料の生産および流通に大変革をもたらしている。本調査研究では以下のことが明らかになった。第一に、牧草や青刈りとうもろこしのサイレージおよび食品残渣を圧縮梱包することで長期保存を可能とする調製革新をもたらしている。第二に、圧縮梱包された自給飼料やTMRの広域流通を可能とする流通革新をもたらしている。第三に岩手県において青刈りとうもろこしの収穫、調製、給与の各作業の効率化による飼料構造の大変革をもたらしている。このことから細断型ロールベーラは日本畜産の競争力強化と飼料自給率の向上の有効な手段となりうることを明らかにした。
著者
朝比奈 たまき 水谷 英樹 杉村 泰郎 兼子 隆次 千賀 勝広 上田 実
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.44, no.9, pp.750-752, 1998-09-20
参考文献数
10
被引用文献数
3

Rheumatoid arthritis (RA) is a chronic inflammatory disease with immunologic abnormalities. Although the temporomandibular joint (TMJ) can be involved, early changes of the TMJ affected by RA are unclear, and the treatment for temporomandibular disorders (TMD) in patients with RA is not established yet. Physiotherapy is effective for general joints with RA but its effect for RA of the TMJ is unknown. The clinical effects of physiotherapy for TMD in RA patients was investigated. Five patients with RA visited our department with complaints of the TMD. Physiotherapy, including exercises of TMJ movement and mastication training were stasted, bilaterally and simultaneously. Clinical findings showed an increase in maximal interincisal distance with no pain after therapy in 4 patients. No patient had anterior open bite or TMJ ankylosis in the follow-up period (2.5 to 5.3 years). These results suggest that physiotherapy is also effective for the TMD in RA patients.
著者
杉村 泰教
出版者
小樽商科大学
雑誌
小樽商科大学人文研究 (ISSN:0482458X)
巻号頁・発行日
vol.89, pp.89-105, 1995-03

ウィリアム・ゴールディング(William Golding)の作品の中で,時間意識に強いこだわりを示しているのが『ピンチャー・マーティン』(Pincher Martin)と『自由落下』(Free Fall)である。『ピンチャー・マーティン』においては,主体の現時点の意識の大部分が過去の追憶の断片と非現実的な願望の断片に取って代られ,ごく稀に現在の自己の姿が垣間見られるような描写となっていた。『自由落下』では,現在の自己は『ピンチャー・マーティン』の場合ほど徹底して隠蔽されている訳ではないが,現時点における自己の姿の明確な把握をことさらに避けるところがある。即ち,今の時間が殆ど描かれず,過去の断片的時間と未来の断片的展望のみが主体の回復を求めて前面に押し出されている。過去の追憶と非現実的展望が現在の自己を押しのけて侵入し,寸断された時間が寸断された自己を無秩序に主張しているのである。確かにサミー(Sammy Mountjoy)の言うように,時間は生まれた時のしゃっくりから死ぬ時の喘ぎまでを煉瓦のように一列に並べたものではない。殊に記憶は,ある事件が他よりも重要であったり一つの事件が別の事件を喚起するような場合,時間の順序を崩すものである。だが,サミーの語る記憶がどれほど断片的なものであろうとも,それらを現時点で繋ぎとめることができれば自己の姿は今のような分裂状態にはないはずである。この意味で,『自由落下』のサミーは『ピンチャー・マーティン』のマーティン(Christopher Martin)同様,終始,自己の姿が捉えられない状況にある。以下に述べるのは,サミーの寸断された自己の存在が彼の寸断された時間に他ならず,この時間の断片を現時点の意識の中心に繋ぎとめることができなければ,自己の存在を取り戻すことは望めないという事実である。