著者
槙山 和秀 藤浪 潔 鈴木 康太郎 杉浦 晋平 寺西 淳一 佐野 太 斎藤 和男 野口 和美 窪田 吉信
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.95, no.4, pp.669-674, 2004-05-20
参考文献数
12
被引用文献数
2

(目的) 横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター泌尿器科では後腹膜鏡下根治的腎摘除術を2002年5月から開始した. 当院で採用した術式により3名の術者が安全に後腹膜鏡手術を施行可能であったので, その手術成績を検討した.<br>(対象と方法) 2002年5月から2003年6月までに当院で腎細胞癌の診断で後腹膜鏡下根治的腎摘除術を施行した14例を対象とした. 術式は側臥位で, 6cmの腰部斜切開で後腹膜腔にアプローチ. 円錐外側筋膜を腎下極レベルまで切開, 尿管を確保し, Gerota 筋膜と腹膜, Gerota 筋膜と腸腰筋の間を鏡視下でメルクマールになるように剥離したうえで, 小切開に hand port device を装着し12mmトロッカーを3本留置し, 気腹して後腹膜鏡下に根治的腎摘除術を施行. 先の6cmの切開創から腎を摘出する. 本術式の手術成績を検討した.<br>(結果) 平均手術時間は244.4分, 平均出血量は, 217.9mlだった. 1例は出血のため, 1例は小動脈の処理が不十分と思われたために開放手術に移行したが, 輸血を施行した症例はなかった. 大きな合併症も認めなかった.<br>(結論) 本術式で3名の術者が安全に後腹膜鏡下根治的腎摘除術を施行し得た.
著者
船橋 亮 槙山 和秀 土屋 ふとし 杉浦 晋平 三好 康秀 岸田 健 小川 毅彦 上村 博司 矢尾 正祐 窪田 吉信
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.133-137, 2005-02

症例1(42歳男性).患者は他院で左精巣腫瘍(seminoma)の高位除精術を受け,その3年後にseminoma縦隔転移で化学療法を施行した.腫瘤は縮小したが,肝機能障害およびAFP高値(40ng/ml)遷延し,今回紹介入院となった.C型肝炎の活動性上昇からAFPのLCA分画測定を行い,化学療法による肝機能障害でC型肝炎の活動性が惹起されAFPが上昇したとの判断で経過観察とした.その結果,10ヵ月経過現在,AFPは13.4ng/mlまで下降した.症例2(30歳男性).患者は左精巣腫大で紹介入院となり,AFPは45ng/mlであった.左高位除精術を行なったところ,病理診断ではceminomaであった.化学療法後もAFPは29.1ng/mlで,LCA分画測定結果から更に化学療法を追加した結果,AFPに変化なかったものの,化学療法休薬中にもAFPは上昇せず経過観察となった.2年経過現在,AFPは20ng/ml台で推移しており,再発は認められていない