著者
杉田 洋介 伊藤 克彦 高野 唯
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.537-541, 2017 (Released:2017-08-20)
参考文献数
17
被引用文献数
1

〔目的〕廃用症候群患者の歩行能力回復に影響を及ぼす因子を明らかにすることとした.〔対象と方法〕対象とする廃用症候群の診断名がついた52例を退院時歩行自立群と非自立群に分類し,身体機能,認知機能,血液検査データなどの項目をもとに,多重ロジスティック回帰分析により歩行回復に影響する因子を抽出し,Cut-off値を算出した.〔結果〕膝伸展筋力,身体活動量,総蛋白値の3項目が自立歩行の関連因子として抽出された.各項目のCut-off値は,膝伸展筋力0.35 kgf/kg,身体活動量は9.9 METs・時/週,総蛋白値は6.4 g/dlであった.〔結語〕廃用症候群患者が再び自立歩行を獲得するには,下肢筋力,歩行やベッドからの立ち上がりなどの総身体活動量,静的栄養指標として総蛋白質などが関連していることが示唆される.
著者
岩野 裕利 杉田 洋介 松永 美穂 白井 克彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.16, pp.105-112, 1997-02-07
参考文献数
6
被引用文献数
3

人間の対話において、身振り、表情、頭の振りと言った視覚情報は、より円滑な対話を行なう上で重要な情報である。より自然なヒューマンインターフェースを構築する上でも、音声だけではなく、これらの視覚情報をどのように利用していくかが大きな課題となっている。本研究では、人間同士の対面および非対面の対話を比較することにより、視覚情報の中でも頭の振りに注目し、対話における役割に関して分析を行なった。分析の結果、頭の振りには、情報伝達手段として利用される頭の振りと、そうでない2種類の頭の振りがあることを確認した。また頭の振りが対話における発話のタイミングと関係していることが示唆された。In practical conversations, visual information such as gesture, facial expression and head movement clearly makes the progress of conversation much smoother and more natural. Therefore, in the more natural human interface that can use multiple modalities, visual information becomes as important as voice information. In this research, we analyzed conversations between face-to-face and conversation through telephone line. It seems that there are two types of head movements, depending on whether it is intended to give an information to his partner or not. Also head movements seem to have a correlation between the timing of utterances.