- 著者
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小川 恵子
並木 隆雄
関矢 信康
笠原 裕司
地野 充時
来村 昌紀
橋本 すみれ
大野 賢二
寺澤 捷年
- 出版者
- 一般社団法人 日本東洋医学会
- 雑誌
- 日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.2, pp.167-170, 2009 (Released:2009-08-05)
- 参考文献数
- 19
- 被引用文献数
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我々は,腰部脊柱管狭窄症による術後残存症状が漢方治療で軽快した1例を経験した。症例は,69歳,女性。主訴は,下肢のしびれ・冷感・疼痛。67歳時に脊柱管狭窄症と診断され,69歳時に腰椎椎弓除去術および腰椎後側方固定術を受けたが,術後も症状は持続した。また,手術縫合創も完治しなかった。このため,術後26日目に,漢方治療を目的として当科に転科となった。帰耆建中湯加烏頭を投与したところ,下肢冷感は著明に改善した。さらに,縫合創も処方後7日目でほぼ治癒した。帰耆建中湯加烏頭により,脊柱管狭窄症術後の残存症状が改善したばかりでなく,創傷治癒を促進したと推察された。