著者
坂本 千秋 会田 知菜津 伊東 沙樹 寺島 香織 小林 三智子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成26年度(一社)日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.198, 2014 (Released:2014-10-02)

【目的】心理的ストレスにより苦味、酸味および甘味の感受性が低下するという報告があるが、自律神経活動との関係を述べている報告はない。そこで心理状態および自律神経活動が味覚感受性に及ぼす影響を研究するために、有用な実験プロセスを確立させる。【方法】(1)内田クレペリン精神検査(以下クレペリン検査とする)を心理的ストレス負荷の方法として用いることの妥当性、(2)味刺激が自律神経活動に及ぼす影響 以上2点を検討した。被験者は本学食物栄養学科の学生とし、測定前1時間は食事をしないよう指示した。(1)心理的ストレス負荷としてクレペリン検査による計算問題を30分間実施させ、その前後で測定を行った。ストレスマーカーには唾液アミラーゼ活性を用いて心理的ストレス負荷の妥当性を検討した。(2)味刺激として閾上濃度の5基本味溶液5mlを1分間、あるいは10mlを10秒間口に含んだ後、吐き出させた。その直後から定時的に測定を行った。測定項目は唾液アミラーゼ活性、自律神経活動および血圧とし、それぞれ酵素分析装置 唾液アミラーゼモニター、加速度脈波測定システム アルテットおよびデジタル自動血圧計 HEM-1040により測定を行った。【結果】(1)クレペリン検査実施後においてLFパワー値(交感神経および副交感神経の活動性の指標)および唾液アミラーゼ活性で有意な上昇が認められた。よってクレペリン検査は心理的ストレス負荷の方法として有用であるという知見が得られた。(2)1分間の0.65%塩化ナトリウム溶液の刺激において心拍変動係数(CVaa%)および全パワー値で時間の経過による低下がみられた。よって塩味による自律神経活動の減弱が認められた。
著者
藪谷 勤 二宮 裕美子 服崎 佑亮 東 沙樹 野崎 友則 赤岩 ゆみ 水野 貴行
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

ダッチアイリスのアントシアニン生合成機構を解明し、その成果を育種に利用するために本研究を実施した。その結果、まずアヤメ属では新規のマロニル化アントシアニンやアセチル化フラボンの存在を推定した。次に、アントシアニン生合成に関与しているDFRおよび3RT遺伝子などを単離・解析し、CHSおよび5GT遺伝子のペチュニアへの導入にも成功した。さらに、DFR遺伝子のプロモーター領域へのレトロトランスポゾンの挿入が外花被の白色化を誘導する可能性を示した。