著者
岡本 紀夫 森本 壮 松下 賢治
出版者
金原出版
雑誌
眼科 (ISSN:00164488)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.975-981, 2019-09-05

要 約目 的:長期経過観察できた外傷性視神経症の2例の光干渉断層計所見について報告する。対象および方法:急性期の外傷性視神経症1例と陳旧期の外傷性視神経症1例に対して,光干渉断層計で平均全網膜厚および黄斑部ganglion cell complex厚について経時的に計測を行った。結果および結論:既報と同じく黄斑部ganglion cell complex厚は受傷後早期から減少し,数か月後には減少傾向がプラトーに達した。一方の平均全網膜厚は1年以上経っても軽度であるが菲薄化が進行していた。陳旧期の外傷性視神経症の光干渉断層計所見は鑑別診断の一助になると考えられた。