著者
松尾 光一
出版者
広島大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

放射光真空紫外円二色性法により,蛋白質の精密な溶液構造情報の獲得を可能にすると共に,この手法を生体膜と結合した蛋白質の精密構造解析に応用した。またアルツハイマー病などの原因蛋白質であるアミロイド線維の円二色性スペクトルを,最先端の計算科学を用いて帰属し,アミロイド線維の形成や毒性に重要な分子間構造を明確にした。円二色性研究の国内外の専門家14名を招聘し円二色性国際ワークショップ(広島,2014年3月4日)を開催し,円二色性法による蛋白質構造解析の有効性を広く発信した。
著者
松尾 光一 山口 徹 高田 康成 戸山 芳昭
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、発生過程と骨折治癒過程における内軟骨性骨化の起動メカニズムを解明した。発生過程の軟骨形成は正常で、骨折時の炎症性メディエーターの産生が低下しているトランスジェニックマウスを解析したところ、骨折線の融合不全を起こしていた。徐放性のPGE2ペレットを骨折線近傍に投与したところ、軟骨形成が回復し、骨折融合が促進された。すなわち、骨形成プログラムの起動メカニズムが発生過程と修復過程とで異なることが明らかになった。