著者
松本 澄子
出版者
日本女性学研究会
雑誌
女性学年報 (ISSN:03895203)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.3-26, 2021 (Released:2021-12-28)
参考文献数
60

わたしには、発達障害のある子どもが2人いる。わたしは20代でフェミニズムや女性学を知り、1978年に日本女性学研究会に入会した。その後、おぼろげながらも「フェミニズム」というアイデンティティがあって、そこに、30代で、(ある意味いやおうのない)「障害のある子どもの母親」というアイデンティティが発生した。子育ての過程や、「親の会」や学校など地域で活動する中で、「発達障害のある当事者」である子どもの代弁者であること、かつ「親当事者」であることのいろいろな意味での経験知を獲得し、発言・発信もしてきた。そして発達障害とフェミニズムやジェンダーとの接点を模索し、「女性と発達障害」について考える中で「発達障害のある女性」という領域にもジェンダーの視点を向けるようにもなった。 本稿では「発達障害とジェンダー」に関わる問題意識について、「女性」という当事者性からは「発達障害のある女性とジェンダー/フェミニズム」に焦点を当て、また「わたし=親当事者」ということからは「発達障害のある子どもの子育てとジェンダー/フェミニズム」に焦点を当てて、わたしの現在地としての考察を試みている。特に、フェミニズムの「自己選択・自己決定」「自己実現」「ジェンダー平等」という理念と、「発達障害のある女性当事者」及び「障害のある子どもの母親当事者」の葛藤(渦巻きの渦中にあること)を言語化してみることで、次の「何か」、「わたし」からのフェミニズム=女性「解放」とは「何か」をさぐるきっかけとしたい。
著者
浜名 洋 松本 澄 藤本 正文 飯田 博一 藤本 正文 飯田 博一
出版者
千葉科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

抗アルツハイマー病(AD)治療薬として承認され、欧米で使用されているメマンチン(1-アミノ-3,5-ジメチルアダマンタン)に着目し、アダマンタンの4つの橋頭位にアミノ基と複数のアルキル基を導入する反応を検討し、3つのアルキル基とアミノ基を導入したメマンチン誘導体の一般合成法を確立することができた。併せてアダマンタンの橋頭位にアミノ基、水酸基、ニトロ基などの導入法も検討した。