- 著者
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松本 純一
岡村 奈央子
大木 理
- 出版者
- 日本植物病理学会
- 雑誌
- 日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.1, pp.13-15, 1997-02-25
大阪府堺市で採集したスターチスとルドベキアのモザイク症状株からそれぞれ2種類の小球状ウイルスが分離された。宿主範囲と病徴, アブラムシ伝搬, 血清反応などを調査した。径約30nmの2分離株はキュウリなどの病徴, 2本鎖RNAの分析, 血清反応よりキュウリモザイクウイルス(CMV)と同定した。径約27nmの2分離株はChenopodium quinoaなどに全身感染したこと, 感染細胞内でウイルス粒子の集塊と膜状封入体が観察されたこと, 血清反応よりソラマメウイルトウイルス(BBWV)と同定した。なお, これらの分離株はいずれも原寄主にモザイク症状を再現した。スターチスにおけるBBWV, ルドベキアにおけるCMVとBBWVの発生の確認はわが国最初と考えるので, 病名をそれぞれスターチスウイルス病, ルドベキアウイルス病としたい。