著者
阿部 邦昭 田邉 造 松江 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.518, pp.293-298, 2008-02-27

MIMO-OFDM固有モード伝送方式では,受信側で得られたチャネル情報(CSI)を送信側ヘフィードバックすることで最適な電力配分をおこない最大の伝送容量を得ることが出来る.ところが,周波数領域においてCSIをフィードバックする場合,各サブキャリアごとにフィードバックする必要があることから,かえって通信容量を圧迫する課題があった.そこで,本稿ではCSIフィードバック量を削減するためのアリゴリズムを提案する.その結果,2×2MIMOにおいてCSIフィードバック量を12%削減しても伝送容量は約1割程度の減少で済むことを示した.さらに,そのCSI削減量に対して,スペースダイバーシチを組み合わせることで,全てのCSIをフィードバックした2×2MIMOを基準に,伝送容量は約1.1倍〜約1.2倍改善されることを示した.
著者
守倉 正博 松江 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.11, pp.1918-1927, 2001-11-01
被引用文献数
49

IEEE 802.11ワーキンググループは2.4GHz帯及び5GHz帯無線LAN標準規格を定めている団体である.近年, IEEE 802.11b準拠無線LANが, 有線イーサネットと同等な11Mbit/s伝送速度を達成できることから, 急速にオフィス環境や家庭内ネットワークとして普及しつつある.本論文では, 2.4GHz帯無線LAN規格についてIEEE 802.11b規格を中心に解説を行い, 現在更なる高速化標準が審議中のIEEE 802.11g規格について述べる.また, 今後広帯地域無線アクセス手段として広く用いられる5GHz帯無線LAN規格についてはIEEE 802.11aを中心に解説を行い, 欧州への適用を考慮したIEEE 802.11hの審議状況について概説する.