著者
伊藤 昭 松田 健治 石垣 誠 小嶋 秀樹 矢野 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.98, no.503, pp.15-21, 1999-01-18
被引用文献数
2

自然な対話においては, アイ・コンタクトは不可欠な要素である.しかしながら, これまでその役割はあまり良く調べられてこなかった.そこで我々は, アイ・コンタクトのとれる遠隔対話(TV電話)装置を開発し, 人がどのくらいの精度で視線方向を検出できるのかを本装置を用いて調べてみた.その結果, 人は約4度の精度で視線方向を検出可能であり, これまでのTV電話(会議)システムでは視線が一致しないという印象を裏付た.次に, アイ・コンタクトの効果を調べるため, 様々な条件下で睨めっこ実験を行なってみた.その結果は, 人は視線方向は検出できても, アイ・コンタクトが成立しているかどうかは判断できない, という意外なものであった.