著者
升田 裕樹 岡田 睦 鈴木 浩文 森田 晋也 郭 江 山形 豊 林 偉民
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2014年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.57-58, 2014-09-01 (Released:2015-03-01)

X線望遠鏡では微弱なX線を観測するために反射鏡の形状精度,表面粗さは高精度なものが要求される.ダイヤモンド工具による超精密切削は研磨面に匹敵する表面粗さを短時間で得られる.近年,無電解Niおよび電解Niにおいて1mm程度の厚膜めっきが可能となった.そこで,本研究は電解ニッケルメッキ試料を超精密ダイヤモンド旋削し,送りや工具摩耗による試料表面粗さの変化や工具の摩耗について実験的に調べた.
著者
佐藤 隆史 呉 勇波 林 偉民 島田 邦雄
出版者
社団法人 砥粒加工学会
雑誌
砥粒加工学会誌 (ISSN:09142703)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.425-430, 2010-07-01 (Released:2011-05-27)
参考文献数
8
被引用文献数
1

磁性流体(MF)や磁気粘性流体(MRF)と同様に,磁気に感応する機能性流体の一種である磁気混合流体(MCF)は,新たな効果の発現のため多くの工業分野への応用が検討されている.MCFはMFと粒径数μmのカルボニル鉄粉で構成される流体であり,本研究ではMCFに砥粒とα-セルロースを混合することによりMCFスラリとして利用する.MCFスラリは流体であることから,工作物形状に倣って自由に変形できることに加え,強磁場下において流体中の磁性微粒子が磁力線方向に沿ってクラスタ(鎖状配列)を形成し粘度が増大するため,砥粒を半固定保持することができる.したがって,永久磁石に吸引したMCFスラリを工作物に押し付け,相対運動を付与することで,従来の研磨技術で困難とされる3次元形状工作物に対する高能率研磨技術への応用が期待できる.本報では,静磁場下におけるMCFスラリが高い加工力を工作物に付与できる反面,元の形状に復元されるのに時間を要することを実験的に確認する.また,変動磁場下では強制的に磁性微粒子の再配列が促され,形状が復元されることを確認し,その復元機構を明らかにする.また,変動磁場下のMCFスラリは工作物に付与できる加工力が低下するものの,能率的な加工が可能となることを明らかにする.さらに,3次元形状工作物に対する加工特性を評価する.