著者
舘野 隆之輔 小林 和也
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-07-17

本研究は、針葉樹一斉造林地を有用広葉樹からなる広葉樹林へ誘導する際にどのような樹種の組み合わせを選定すれば、木材生産、地力維持、養分流出抑制など生態系の持つさまざまな機能を多面的に発揮できるのかを明らかにし、実用化に向けた課題を抽出することを目指す。本研究では、現存する発達した天然林における樹種の成長や動態を明らかにするとともに、生物群集の多様性と生態系機能との関係を明らかにする。また種子、実生、成木など様々な生育段階において、樹木の成長パラメータや植物と微生物間の相互作用、土壌養分や養分流出が、樹種の組み合わせでどのように変化するかを野外調査やポット実験、モデルなどを用いて明らかにする。
著者
小林 和也 栗田 玲
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.118-124, 2021-03-15 (Released:2021-04-15)
参考文献数
16

Gravitational instability, which is a typical example of hydrodynamic instabilities, occurs due to density difference. When a heavy fluid lies over a light fluid in a constant gravitational field, fluctuations at the interface gradually increase and then macroscopic flows occur. The gravitational instability can be found not only in liquid-liquid interface but also in the gravitational settling of granular materials. However, the gravitational instability of liquid systems and granular systems have been discussed individually in most cases. We quantitatively find a close relationship of the gravitational instability between the physical gel and granular systems. We also find that those behaviors are determined by the thickness of the fluidization region.
著者
小林 和也 中田 行彦
出版者
京都大学数理解析研究所
雑誌
数理解析研究所講究録 (ISSN:18802818)
巻号頁・発行日
no.2032, pp.34-37, 2017-06

本稿では、SNS(ソーシャルネットワークサービス)の流行を記述する数理モデルのダイナミクスを考察する。SNSの流行モデルは、SIR型感染症モデルを基に、非線形な常微分方程式で定式化されており、その解挙動も類似なものとなっている。解の極限が満たす方程式(最終規模方程式)を導出する。この最終規模方程式を解析すると、最初期にSNSの利用や参加に消極的な人口の数が少ないほど、最終的にSNSの利用を止めたユーザー数は多くなることが示される。
著者
村田 厚生 林 和也 森若 誠
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.127-138, 2011-08-15 (Released:2011-10-05)
参考文献数
13
被引用文献数
1 3

視線入力インターフェースの研究が行われているが,実用化には,視線入力における優れたスクロール操作方法の提案が必要不可欠になる.スクロール位置とスクロール速度の関係を非線形化したスクロール方法の提案がなされていない,ブラウザでのスクロール領域の位置の影響が明らかにされていないといった課題がある.本研究では,ウェブページでの情報検索を想定した課題を用いて,スクロール方法(スクロールアイコン法,オートスクロール法,オートスクロール改良法)のパフォーマンス,使いやすさの主観評価を比較し,最適なスクロール方法を明らかにした.その結果,スクロール領域でのカーソル位置とスクロール速度の関係を非線形にしたオートスクロール改良法(2次式組み合わせ),オートスクロール改良法(2次式)の作業完了時間が短く,エラー率が低く,操作性の主観評価も高いことが示された.