著者
福田 満 小林 麻貴
出版者
武庫川女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

高脂肪高コレステロール食を投与したラットに大豆ヨーグルトを摂取させると、血漿イソフラボン濃度が上昇し、血漿TNF一α濃度は低下した。大豆ヨーグルトの摂取により内臓脂肪量の増加は抑制され、内臓脂肪組織のTNF一α遺伝子発現量も低下した。大豆ヨーグルトの摂取はラットの内臓脂肪量を減少させ、主に内臓脂肪遺伝子発現量の調節により血漿炎症性サイトカイン濃度を低下させると推定された。
著者
林 麻貴 中川 弘
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.193-197, 2013-12-31 (Released:2014-01-29)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

われわれは,新たに開発された生物発光酵素免疫測定法(BLEIA法)に基づくノロウイルス検出試薬BL-NV‘栄研’の評価を行った.糞便検体220例を用いて,リアルタイムRT-PCR法(rRT-PCR法)との比較試験を行ったところ,BLEIA法はrRT-PCR法に対して,感度94.1% (95/101),特異度98.3% (117/119),全体一致率96.4% (212/220)と良好な相関性を示し,公定法であるrRT-PCR法と同等の検査精度を有することが示された.また,陰性検体117例の測定値分布では,多くの検体がCOI 0.2~0.4に分布していたことからBLEIA法は陽性と陰性をクリアに判定することが可能であり,高い検査精度を有することが示唆された.以上,BLEIA法はrRT-PCR法と同等の試薬性能を有し,かつ反応時間が46分と短く1時間あたり120検体を測定できるため,今後,調理従事者などを対象としたNVの検便検査に広く利用されることが期待される.