著者
林田 一輝 水田 秀子 近藤 正樹
出版者
日本神経心理学会
雑誌
神経心理学 (ISSN:09111085)
巻号頁・発行日
pp.17130, (Released:2021-12-08)
参考文献数
25

異常感覚に伴って左上肢の無意味な運動が出現した脳梗塞症例を報告した.頭部MRIでは右中心後回,頭頂間溝前部,頭頂弁蓋部,島皮質後部に病変を認めた.運動麻痺はなく,左上肢の表在・深部感覚は脱失していた.拮抗失行,道具の強迫的使用は認めなかった.また,左手への他者接触時や他動運動時に痛みやしびれ感ではない不快な異常感覚を認め,それに伴って自己が意図しない左上肢の無意味な運動が出現していた.一方で自ら左手で対象物に接触したり,右手で左手を触った時には異常感覚は軽度であった.受動的な感覚に誘発された異常感覚が無意味運動の発現機序に関与している可能性が示唆された.
著者
林田 一輝 大住 倫弘 今井 亮太 森岡 周
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.805-810, 2016 (Released:2016-12-22)
参考文献数
25

〔目的〕今回Rubber Hand Illusionを用いてSelf-Touchによる身体所有感の脳内メカニズムを検証した.〔対象と方法〕健常者20名を対象に ①Self-Touch,②Self Rubber Hand Illusion(ラバーハンドを触れることによる錯覚),③Other-Touch(他者から触れられる),④Other Rubber Hand Illusion(ラバーハンドを触れられることによる錯覚)の4条件で機能的生体近赤外線分光装置を用いて脳活動を計測した.〔結果〕全条件で両側運動前野が,条件②のみ補足運動野が活動していた.〔結語〕Self-Touchによる身体所有感の錯覚の惹起には補足運動野の活動が関与している.