- 著者
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赤川 玄樹
小野 富士恵
柏 健一郎
木村 康宏
七尾 大観
藤本 潤一
西澤 英雄
- 出版者
- 一般社団法人 日本集中治療医学会
- 雑誌
- 日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
- 巻号頁・発行日
- vol.23, no.3, pp.328-332, 2016-05-01 (Released:2016-05-02)
- 参考文献数
- 20
- 被引用文献数
-
1
症例は17歳,女性。意識障害を主訴に当院受診。てんかん重積状態(status epilepticus, SE)の診断で入院となり,第2病日に呼吸管理目的にてICU入室となった。SEの原因は入院中の精査で全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus, SLE)と判明した。原疾患の治療を行いつつ,SEのコントロール目的に抗痙攣薬を開始したがコントロールがつかず,静脈麻酔薬による全身麻酔療法を開始した。それでもSEのコントロールに難渋したため,第10病日より吸入麻酔薬のイソフルランを併用した。その使用期間は38日間に及んだが,経過中イソフルランの使用に伴う重篤な合併症はみられず,比較的長期間安全に管理することができた。静脈麻酔薬による全身麻酔療法でSEのコントロールに難渋する場合には,吸入麻酔薬を併用することも選択肢の一つと考えられた。