著者
庄司 昭伸 井上 明子 谷 幸子 木下 香里 武林 亮子 西田 則彦 柏谷 久美 不破 順清 山田 英幸 野村 正和
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.481-491, 1999 (Released:2010-08-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1

セリシンを定着させたブラジャーを用いて, ブラジャーが接触する部分に皮疹がみられるアトピー性皮膚炎患者および接触皮膚炎患者計31例を対象に着用試験を実施した. 着用期間は1ヵ月とし, 担当医師が記入する調査表と, 1ヵ月着用後に患者が記入する着用アンケートの両方から観察結果を得た. その結果, 調査表より, 全般安全度については観察しえた20例全てが安全と判定された. 有用率は, 極めて有用5例 (24%), 有用8例 (38%), やや有用7例 (33%), 有用性なし1例 (5%), 好ましくない0例 (0%) であった. 着用アンケートより, ブラジャーが接触しない部分の皮膚症状に比べ, x2検定にてブラジャーが接触する部分のかゆみ (p<0.01), チクチク感 (p<0.05), ヒリヒリ感 (p<0.01) の改善率は有意に高かった. (皮膚, 41: 481-491, 1999)
著者
中井 義勝 今井 浩 柏谷 久美 吉川 真里
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.281-286, 2001-04-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
9

コンピューターに取り込んだ身体像を任意に変形できる装置を用いて, 健常女性(N), 神経性大食症(BN), 神経性無食欲症むちゃ食い/排出型(AN-B)と制限型(AN-R)の身体イメージ測定を行い, Eating Disorder Inventoryとの相関を検討した.Nはやせ願望に基づいて, BNは自己像不満に基づいてウエスト理想値やヒップ理想値を細くした.一方, AN-Bはやせ願望と過食に基づいて, AN-Rはやせ願望でなく, 無力感, 成熟恐怖や感情感覚の混乱に基づいてウエスト理想値やヒップ理想値を細くした.この成績から健常人と摂食障害患者は身体イメージの評価基準が異なり, とりわけAN-Rは身体イメージが無力感, 成熟恐怖や感情感覚の混乱に基づいていることが明らかとなった.