著者
戸田 光紀 陳 隆明 柴田 八衣子 溝部 二十四 高見 響
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.136-141, 2019-04-01 (Released:2020-04-15)
参考文献数
17
被引用文献数
1

先天性上肢欠損児において,筋電義手は両手動作の獲得を可能とし活動,参加の機会を広げる有効な手段である.しかし本邦において小児に対する筋電義手はほとんど普及していない.兵庫県立リハビリテーション中央病院では2002年より小児に対し筋電義手訓練を常時提供できる体制を構築し,これまで15年間で70例以上の児に対して継続的に筋電義手訓練を提供してきた.今回,我々は訓練提供開始から15年間の経過をまとめ,当院における小児筋電義手訓練の現状と今後の課題について検討を行ったので報告する.
著者
寺尾 貴子 冨士井 睦 津田 明子 柴田 八衣子 田村 陽子
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.16-25, 2023-02-15 (Released:2023-02-15)
参考文献数
17

当院で脳卒中・脳外傷者の運転再開に向け実車前評価と実車評価を行った218名に対し,その後の運転実状についてアンケート調査を行った.運転再開可能と判断した者のうち,無事故無違反を継続していたのは59名,何らかの事故や違反を経験していたのは21名であった.2群間で実車前評価の結果を後方視的に検討し,統計学的有意差はみられなかったが,無事故無違反群は病前に比べ再開後の週あたりの運転時間が有意に短かった(p<0.05).再開後に無事故無違反を保つには,脳疲労を起こさない範囲の運転時間に留めるよう指導することや,自動車の代替となる移動手段の利用を提案することが重要であると示唆された.