著者
栗原 敦 (実践女子大学
出版者
日本イメージ心理学会
雑誌
イメージ心理学研究 (ISSN:13491903)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.27-30, 2022 (Released:2022-03-07)

凡常の目には並外れていて受け容れ難く,異常にも映ったままに語られたり,あるいは逆に天才として崇めたてられ勝ちでもある宮沢賢治だが,生涯を貫く作品創作行為(と社会的実践行動)は,近代ファンタジー概念の生成に重なる先駆的な試みに他ならなかったことを,その「ファンタジー」の使用例を踏まえつつ確認する。
著者
栗原 敦
出版者
実践女子大学
雑誌
實踐國文學 (ISSN:03899756)
巻号頁・発行日
vol.82, pp.52-57, 2012-10-15
著者
栗原 敦 上野 英子 棚田 輝嘉 西澤 美仁 渡辺 守邦 野村 精一 佐藤 悟
出版者
実践女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1994

最終年度にあたる本年は、これまでの共同研究の集成として『伊東夏子関係田辺家資料』(調査報告)を編集・刊行した。この概要はI短冊の部翻刻(付脚注)II書筒の部翻刻(付脚注・解説)III田辺家資料リスト、の三項目からなる。このうちI・IIIについては本学文芸資料研究所「年報」を通じて報告したものをふまえて,補訂を加えて収録しているので,ここではIIについて概要を記す。ここでは、伊東祐命発信のもの三通・中島歌子発信十九通・三宅花圃発信三通・伊東夏子発信二通の,計二十七通の書筒について,翻刻と注・解説を行った。執筆年が不明であること,私的な内容であること等から分析は困難を極めたが、歌会や吟行・添削等の連絡や,借家や手伝い人の斡旋、裁裁の依頼等の日常的なつきあい,更には中島歌子周辺のごく親しいグループの存在を物語る記述にあふれていた。以上は、萩の舎に学んだ女流作家樋口一葉の日記の背景をなす,萩の舎塾の具体相の理解の一助となることであろう。