著者
田口 喜久恵 遠藤 知里 栗田 泰成 田村 元延
出版者
Japan Society of Human Growth and Development
雑誌
発育発達研究 (ISSN:13408682)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.74, pp.34-44, 2017 (Released:2017-06-27)
参考文献数
21
被引用文献数
1

The aim of this study was to clarify the grip strength and progress of development in infants aged 0 to 2 years old. The subjects were 396 infants and we measured their grip strength with grip dynamometer (T. K. K. 1269r) for the infants. Date on 313 subjects out of the 396 were analyzed. The average of grip strength was followed:0 to 5 months was 0.81 kg, 6 to 11 months was 1.05 kg, 12 to 17 months was 1.45 kg, 18 to 23 months was 1.72 kg, 24 to 29 months was 2.31 kg and 30 to 35 months was 3.00 kg. Significant difference between boys and girls were not shown. The relationships between grip strength and age was the most significant, then height and weight next to age. Grip strength increased with age, as a result, we were able to draw the growth diagrams for grip development in infants aged 0 to 2 years old.
著者
塚本 敏也 久保 明 加藤 倫卓 栗田 泰成 磯崎 弘司 杉岡 陽介 三井 理恵 福原 延樹 仁瓶 史美 竹田 義彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.991-996, 2018 (Released:2018-12-21)
参考文献数
31

〔目的〕プレフレイルと静的立位バランス(静的バランス)との関係を検証すること.〔対象と方法〕銀座医院を受診した187名を対象とし,健常群101名,プレフレイル群86名に分類した.調査項目は対象の背景,握力,骨格筋指数(SMI),静的バランスの指標である矩形面積とした.SMIは二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)を用いて算出し,矩形面積は重心動揺検査装置を用いて開眼にて30秒間計測した.〔結果〕プレフレイル群の男性の割合,握力, SMIは健常群と比較して有意に低値を認め, 年齢と矩形面積は有意に高値を認めた.矩形面積はプレフレイル群に関係する因子として抽出された.〔結語〕プレフレイルの状態から静的バランスが低下している可能性が示唆された.
著者
金 承革 柴田 昌和 土田 将之 栗田 泰成 塚本 敏也
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.151-165, 2020 (Released:2021-07-16)
参考文献数
39
被引用文献数
1

中殿筋は片脚立位保持や歩行において骨盤側方傾斜を制動して安定させる重要な筋である. 中殿筋の内部構造や筋出力や筋電波形特性を明確にすることは, 臨床での検査方法の適正改善や検査データのより良い解釈へつながり, ふらつきや転倒などの機能障害を改善・予防することに貢献できる. 肉眼解剖学的調査によって, 中殿筋内部には腱膜が存在し, 前部線維束と後部線維束に分かれることが明確になった. 股外転最大筋力発生時の筋断面積と筋電の測定では, 股伸展位で前部線維束が, 股屈曲位で後部線維束が主に寄与すると推測できるデータが観測された. 歩行中の中殿筋の両線維束の筋電位は, 被験者の個人特性があるが, 最大筋力発生時の特性を反映していた.
著者
瀧澤 寛路 村本 名史 栗田 泰成 笹川 慶
出版者
常葉大学経営学部
雑誌
常葉大学経営学部紀要 = Bulletin of Faculty of Business Administration Tokoha University (ISSN:21883718)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.59-69, 2017-02

本研究の目的は、アルティメットのウィメンオーストラリア代表選手、並びに、日本代表選手を対象に「心理的競技能力診断検査(Diagnostic Inventory of Psychological Competitive Ability for Athletes.3)以下DIPCA.3 と略す」を実施し、心理的競技能力の違いを明らかにすると共に、アルティメットにおける競技能力向上の為の基礎的資料を作成することである。 オーストラリア代表選手におけるDIPCA.3 の総合得点の平均値は、187.95 であり、一方、日本代表選手における平均値は175.00 というものであった。総合得点の平均値は、オーストラリア代表選手が、日本代表選手に比べて有意に高かった。オーストラリア代表選手の心理的競技能力が高いことが考えられる。 また、DIPCA.3 における5 因子の中でも、精神の安定・集中、自信、作戦能力の3 因子の平均値では、オーストラリア代表選手が日本代表選手に比べて有意に高いことが明らかになった。その一方で、競技意欲の平均値では、日本代表選手がオーストラリア代表選手に比べて有意に高いことが明らかになった。 さらに、DIPCA.3 における12 尺度においても、有意な差が観察されたが、忍耐力、自己コントロール能力、リラックス能力、自信、決断力、予測力、判断力という7 尺度の平均値では、オーストラリア代表選手が、日本代表選手に比べて有意に高い値を示した。その一方で、勝利意欲の平均値では、日本代表選手が、オーストラリア代表選手に比べて有意に高い値を示した。オーストラリア代表選手が、忍耐力や闘争心は決して低くはないのにも拘らず、勝利意欲が高くはないという結果は特徴的であった。 従って、オーストラリア代表選手は、日本代表選手に比べて、緊張を強いられる場面であってもリラックスしてパフォーマンスを発揮し、また、失敗を恐れず、自信を持って、ゲームをコントロールでき、さらには、冷静で落ち着いたプレーをコンスタントに実施できることが推察される。