著者
古市 幸生 窪田 靖司 杉浦 洋一 梅川 逸人 高橋 孝雄 河野 省一
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.165-172, 1989-04-10 (Released:2010-02-22)
参考文献数
23
被引用文献数
1

エクストルーダーによる大豆タンパク質の組織化に最低必要とされている140℃よりもかなり高い温度 (175, 216, 239℃) で全粒大豆を二軸エクストルーダーで処理し, 以下の結果を得た。1) 処理温度が高くなるに従って褐変現象は顕著となったが, 塩酸加水分解後定量のアミノ酸の組成には差は認められなかった。さらに, FDNB法によって求めた有効性リジン含量についても変化は認められなかった。2) レクチン, ウレアーゼおよびトリプシン・インヒビターはほぼ完全に失活した。3) トリプシン・インヒビターの失活により, トリプシンによる人工消化試験での消化性は顕著に高くなった。また, 動物実験によって求めた栄養価 (PER, BV, NPU) についても顕著な向上が認められた。
著者
梅川 逸人 中井 伸行 吉田 沙織 古市 幸生 松永 正好
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.655-658, 2006-12-15
被引用文献数
3 2

高血圧自然発症ラット(SHR)に,脱塩したたまり醤油粕を飼料中重量比で,10%,20%になるように投与し,SHRの血圧上昇に及ぼす影響について検討したところ,血圧上昇抑制作用が認められた.たまり醤油粕アルカリ抽出物からダイアイオンAMP 01およびトヨパールHW-50Fによるクロマトグラフィーを行うことにより,ACE阻害活性を有する画分(FIおよびFII)を調製した.これらの画分をSHRに対して経口単回投与を行ったところ,FIIに有意な血圧降下作用が認められた.