著者
内山 勝 KHALID Munawar 妻木 勇一 近野 敦 尹 祐根 阿部 幸勇 YOON Woo-keun 梅津 真弓
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究の目的は、高い汎用性を持つ小型高性能なハプティックインタフェースの開発及びその応用である。具体的には、小さな設置面積、広い作業領域、高い応答帯域を実現する6自由度のハプティックインタフェースと様々な計算機に容易に接続可能な汎用性の高い制御装置の実現、及びこのハプティックインタフェースの宇宙遠隔操作への応用である。本研究の成果は以下のように要約される。1.パラレル機構の剛性を機構パラメータの関数として計算するための新しい解析モデルを作成した。これにより、機構パラメータの変更に伴うパラレル機構の剛性変化を容易に予測することが可能となり、よって、剛性面でのハプティックインタフェースの最適化が可能となった。2.剛性の特性が大幅に改善されたハプティックインタフェースの設計、試作を行った。上記の解析モデルの援用並びにこれまでの試作経験に基づき、従来の試作機の特性を大幅に上回る特性を有するハプティックインタフェースの試作に成功した。試作したハプティックインタフェースの設計図はインターネットにより一般に公開予定である。3.本研究で開発したハプティックインタフェースの応用として、宇宙遠隔操作を取り上げ、研究を実施した。このハプティックインタフェースにより、技術試験衛星VII型搭載ロボットアームの遠隔操作実験を行い、その特長である小型軽量及び広可動範囲のの有効性を実証した。また、宇宙遠隔操作の地上実験装置として双腕ロボットシステムを開発し、マスタデバイスに、このハプティックインタフェースを採用し、その有用性を示した。