- 著者
-
梅野 和也
河野 慶三
- 出版者
- 日本心身健康科学会
- 雑誌
- 心身健康科学 (ISSN:18826881)
- 巻号頁・発行日
- vol.11, no.2, pp.43-50, 2015-09-01 (Released:2015-09-15)
- 参考文献数
- 13
近年,運動イメージの研究は多数報告されている.しかし,運動イメージ能力と運動学習効果との関係を検討している研究は少ない.本研究では質問紙を用いた運動イメージの評価法であるMovement Imagery Questionnaire-Revised Japanese Version (JMIQ-R) を用いて運動イメージ能力を測定し,ダーツ課題による運動学習効果との関係を検討した.被験者は専門学校生30名であり,ダーツの経験なし,または一度のみ経験したことのある者を対象とした.ダーツ課題は,pre試行,自主練習,練習直後のpost試行①,翌日のpost試行②の順序で実施した.post試行とpre試行の差を変化量とし,全被験者のJMIQ-Rの得点の中央値で上位群と下位群にわけ,変化量の差を比較した.両群間には有意な差がみられ (p<0.05),上位群の方が運動学習効果が高かった.このことから,JMIQ-Rを用いて運動イメージ能力を評価することによって,運動学習効果を予測できる可能性があると考えた.