著者
郡山 一明 保利 一 山田 紀子 井上 尚英 河野 慶三
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.25-28, 1991-03-01 (Released:2017-04-11)
被引用文献数
1 1

メタノール - トルエン系と酢酸エチル-トルエン系の混合有機溶剤の気液平衡関係について, それぞれの溶剤の気相濃度の実測値と, 溶液を理想溶液と仮定した場合の理論値とを比較検討した. 酢酸エチル-トルエン系の混合溶剤では, 酢酸エチルの気相濃度は実測値と理論値が, 比較的良く一致していた. メタノール-トルエン系の混合溶液では, メタノールの気相濃度は, 特にメタノールの含有率が5%以下の領域において, 理論値よりも著しく高濃度になることが分かった. 混合有機溶剤曝露の健康影響評価については, 液相成分の組成のみならず, 気相濃度の測定が重要であると考えられた.
著者
梅野 和也 河野 慶三
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.43-50, 2015-09-01 (Released:2015-09-15)
参考文献数
13

近年,運動イメージの研究は多数報告されている.しかし,運動イメージ能力と運動学習効果との関係を検討している研究は少ない.本研究では質問紙を用いた運動イメージの評価法であるMovement Imagery Questionnaire-Revised Japanese Version (JMIQ-R) を用いて運動イメージ能力を測定し,ダーツ課題による運動学習効果との関係を検討した.被験者は専門学校生30名であり,ダーツの経験なし,または一度のみ経験したことのある者を対象とした.ダーツ課題は,pre試行,自主練習,練習直後のpost試行①,翌日のpost試行②の順序で実施した.post試行とpre試行の差を変化量とし,全被験者のJMIQ-Rの得点の中央値で上位群と下位群にわけ,変化量の差を比較した.両群間には有意な差がみられ (p<0.05),上位群の方が運動学習効果が高かった.このことから,JMIQ-Rを用いて運動イメージ能力を評価することによって,運動学習効果を予測できる可能性があると考えた.