著者
森 勝美 北原 郁文
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.630-635, 1998-10-15
参考文献数
19
被引用文献数
2

水産物入り漬物市販製品3品の液汁(食塩濃度1.8~3%,pH4.6)の微生物相は,乳酸菌数10<SUP>8</SUP>-10<SUP>9</SUP>CFU/ml台,グラム陰性菌数10<SUP>3</SUP>-10<SUP>4</SUP>CFU/ml台,酵母菌数10<SUP>2</SUP>-10<SUP>4</SUP>CFU/ml台,カビコロニー数10-10<SUP>4</SUP>CFU/ml台,からなっていることが明らかになった.乳酸菌相は,Lac-tobacillus属とLeuconostoc属等からなり,Lactobacil-lus属は全製品に多数存在したが,Leuconostoc属は製品により菌数が異なった.グラム陰性菌相はEnterobacteriaceae科,Alcaligenes-Agrobacterium属およびPseudomonas属等からなっていた.これらの微生物相は,多数の乳酸菌とそれよりは少数のグラム陰性菌および酵母菌からなるという点で,菊地らが明らかにした発酵が進んだ段階の「ニシン漬」や,野菜の発酵漬物,またはすし類等の微生物相と類似したものであった.
著者
大久 長範 大能 俊久 森 勝美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.316-318, 2003-07-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
12
被引用文献数
7 16

(1) 玄米,発芽玄米及び籾発芽玄米の遊離アミノ酸含量とγ-アミノ酪酸含量には正の相関(r=0.928)が認められた.(2) あきたこまちを原料とした試料がγ-アミノ酪酸含量が高く,ミルキークイーンの玄米を原料とした試料はアラニン含量が高いという傾向があった.(3) 籾発芽した種子を,50°Cと60°Cで処理したこころ,遊離グルタミン酸が減少し,遊離アラニンが増加した.