著者
湯 華民 定岡 知彦 森 康子
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.221-236, 2010-12-25 (Released:2011-09-01)
参考文献数
171
被引用文献数
6 6

ヒトヘルペスウイルス6(human herpesvirus 6 : HHV-6)は,小児期のポピュラーな疾患のひとつである突発性発疹の原因ウイルスであり,90%以上の成人の体内に潜伏感染している.近年は,移植後患者におけるHHV-6再活性化による脳炎が問題となっている.また,HHV-6と薬剤過敏症症候群との関連性も示唆されている. ヒトヘルペスウイルス7(human herpesvirus 7 : HHV-7)は,健康成人の末梢血単核球から分離されたウイルスであり,HHV-6感染後の突発性発疹を引き起こすことが知られている.両者は,βヘルペスウイルス亜科に属する近縁なウイルスであり,主にT細胞において感染増殖し,子孫ウイルスを形成する.
著者
岡田 博 久保 さおり 森 康子
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.173-181, 1997-01-28
被引用文献数
1

インドネシア, 西スマトラ, パダンにおいて, 袋かけ, 除雄, 交配実験, 野外観察によりNeuwiedia veratrifoliaの送粉様式を研究した。集団内及び近隣域の多くの固体は同調して花序を形成し, 開花する。30〜50個の花をつける無限花序は1日最大7個, 平均1個を開花する。袋かけ実験で高い結実率が得られたことから, この種は自家和合性であることが分かった。袋かけ実験による高い結実率と柱頭と内向やくが近接していることから, この種は多くの場合自家受粉をしていることも分かった。更に野外で訪花昆虫を観察し, その中でもからだに花粉をつけていたハリナシバチ類が送粉者として働いている可能性が明らかになった。
著者
門間 正子 林 裕子 井瀧 千恵子 木口 幸子 森 康子 辻 紀代子 山田 惠子
出版者
札幌医科大学保健医療学部
雑誌
札幌医科大学保健医療学部紀要 = Bulletin of School of Health Sciences Sapporo Medical University (ISSN:13449192)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.27-33, 2003-03

札幌市の看護系大学および専門学校に在籍する女子学生180名(18?24歳、平均20.2±1.6歳)を対象に、自覚的健康状態および食事摂取形態について調査した。居住形態の違いにより自覚的健康状態や食事摂取形態に差があるかどうかを知る目的で、対象者を自宅・下宿群(自宅や下宿で生活している者)とアパ・マン群(アパート・マンション、寮、その他で生活している者)の2群に分けて解析を行った。対象者の70.8%が自宅・下宿群であった。自宅・下宿群の25.4%、アパ・マン群の42.5%が「風邪をひきやすい」と回答した。居住形態に関わらず、対象者の62.9%が規則的な月経周期を有していたが、約8割は月経時に何らかの症状を呈していた。7時間以上の睡眠をとる者の割合はアパ・マン群で高かった。居住形態に関わらず、スナック菓子を毎日あるいはときどき食べている者の割合は8割を超えていた。塩分および糖分摂取に対する関心度は自宅・下宿群よりアパ・マン群で高かった。これらの結果から、女子学生の自覚的健康状態と食生活や食事に関する意識ならびにそれらの居住形態による差が明らかになった。The subjective self-evaluation of health and dietary habits of 180 female nursing students aged 18 through 24 were investigated by a questinnaire survey. The subjects were divided into two groups, one living at home/boardinghouse and the other living alone. A total of 70.8% of subjects who lived at home/boardinghouse and 25.4% of them answered "I am susceptible to cold", whereas 42.5% of those living alone did. Regardless of whether they lived at home/boardinghouse or alone, 62.9% of subjects had a regular menstrual cycle, but about 80% of subjects had dysmenorrhea. Subjects who lived alone slept longer than those in the home/boardinghouse group. Over 80% of subjects ate junk food every day. Subjects living alone paid more attention to overtake of salt and sugar than those living at home/boardinghouse. The subjective evaluation of health and dietary habits differed between subjects who lived at home/boardinghouse and alone.
著者
林 裕子 門間 正子 井瀧 千恵子 木口 幸子 森 康子 辻 紀代子 山田 惠子
出版者
札幌医科大学保健医療学部
雑誌
札幌医科大学保健医療学部紀要 = Bulletin of School of Health Sciences Sapporo Medical University (ISSN:13449192)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.9-17, 2003-03

本研究は、札幌市内の看護系大学および専門学校に在籍する女子学生180名(平均年齢20.2±1.6歳)を対象に、自覚的健康状態と健康に関わる食生活について調査した。朝食欠食の有無によって自覚的症状や食品の摂取内容、栄養バランスに差があるかどうかを知る目的で、対象者を昼食や夕食の欠食の有無に関わらず、毎日朝食を摂取している者(以下、朝食群)と朝食を欠食する者(以下、朝食欠食群)の2群にわけて解析を行った。対象者の61.8%が朝食群であった。朝食群の23.1%、朝食欠食群の41.2%の者が「風邪をひきやすい」、朝食群の67.3%、朝食欠食群の82.4%が「頭が重い感じがある」と回答し、これらの症状を持つ者は朝食欠食群で多かった(p<0.05)。朝食群と朝食欠食群共に6割以上の学生が食事に関心を持っていた。朝食群の肉類、魚類、緑黄色野菜、乳製品の摂取割合は朝食欠食群より多く、卵、大豆製品の摂取割合は逆に低かった。朝食欠食者のインスタント食品の摂取割合も朝食群より高く、食品摂取バランスも悪いことが示された。以上の結果から、朝食欠食が健康に与える影響について考察した。The subjective health condition and dietary habits of 180 female students aged 18 through 24 were investigated in a self-evaluation questionnaire survey. The subjects were divided into two groups, one eating breakfast regularly and the other not. A total of 61.8% of subjects ate breakfast regularly and 23.1% and 67.3% of them answered, "I am susceptible to colds" and "my head feels heavy", respectively, whereas 41.2% and 82.4% of those not having breakfast answered, "I am susceptible to colds" and "my head feels heavy", respectively. About 60% of total subjects were interested in dietary habits. Subjects who ate breakfast regularly had a higher frequency of intakes of meat, fish, green and yellow vegetables and dairy products than that who did not have breakfast. Subjects who did not have breakfast also ate much fast food. The result of our questionnaire survey clearly shows that not eating breakfast had a bad influence on the health of female students.
著者
岡田 博 森 康子
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類,地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.1-9, 2000
参考文献数
8
被引用文献数
2

インドネシア東カリマンタンおよび西カリマンタンからサトイモ科の3新種,Aridarum incavatum, Bucephalandra magnifolia, Hottarum brevipedunculatumを記載した。これらは全て渓流沿い植物である。体細胞染色体数はいずれも2n=26であった。