著者
井上 春奈 森 悠芽 畑中 律敏 芝原 友幸 笹井 和美 松林 誠
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.103-106, 2023-09-01 (Released:2023-11-01)
参考文献数
11

野生鳥類の糞便101検体についてショ糖遠心浮遊法により寄生虫検査を実施した。その結果,寄生虫の陽性率は29.7%であり,内訳は原虫類(Eimeria 型もしくはIsospora 型のオーシスト)が20.8%,線虫類(毛細線虫類または回虫類)は8.9%であった。消化管寄生虫は糞便と共に排泄された後も長期間にわたり感染性を保持するため,間接的または直接的な糞口接触が比較的高率に生じている可能性が示唆された。