著者
尾市雄一 森 直彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.83, pp.39-44, 1999-10-09
参考文献数
24

NTT電子マネー方式(cas)は、デジタルデータそのものに金銭的価値を持たせた電子マネー方式である。インターネットを介して安全に引出し、支払い、預け入れができるばかりでなく、利用者間でインターネットを介した送金を行うことができるなどの特長を持っている。 Ncashは現在、インターネットキャッシュ実証実験(ww.icash.gr.j)においてインターネット上での商取引のためのシステムとして実装されており、法制度面でも課題の検証及び対処が行われてきた。本稿ではまず、Icashシステムの特長と法律的な取り組みについて述べる。次にIcashシステムを基本システムと想定して、Ncashを国際展開する際の法的課題の存在と対処について、電子マネーによる日本?米国間国際送金を具体例として取り上げ考察する。Ncash is the electronic cash of which digital data is regarded as financial value. It has features that it can be withdrawn, paid, and deposited safely over Internet, and moreover, is transferable between users. Various international financial services can be imagined because it can be transferred to users overseas immediately over network. Now, the ideal of Ncash is realized as a system for the electronic commerce over Internet in Internet Cash Project. Moreover it is legally designed well. Firstly, we explain the feature of Internet Cash and legal design. And assuming Icash system as a basic scheme, we study how the legal design of Ncash international development should be, taking example of international transmittance of electronic money.
著者
田中 恭之 石津 晴崇 森 直彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.348, pp.55-60, 2007-11-15

本稿では,秘密分散方式に,擬似乱数生成器の出力する擬似乱数系列と真性乱数系列を組み合わせた乱数(混合乱数と呼ぶ)を適用し,安全性解析を行った.この結果,混合乱数の持つ特徴である,もとの擬似乱数系列よりも高い安全性を持ち,混合する真性乱数の割合を増やしていくことで安全性が高まっていくという性質が,そのまま,秘密分散方式に適用しても成立することが確認できたので,その理論的考察結果を示す.