著者
森 翔太郎 包 躍
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 画像電子学会第286回研究会講演予稿
巻号頁・発行日
pp.5-8, 2018 (Released:2020-08-03)

近年、モアレ立体の原理を用いた立体表示が提案されている。従来のモアレを利用した表示装置では、表示物自体ではなく、表示装置の背景部分に奥行きを持たせることで、表示物に相対的な奥行きを与えていた。そこで、本論文では、表示物自体が実際の奥行きを持ったモアレ式の立体表示を実現することを目的とし、市販の液晶ディスプレイとレンチキュラーレンズを用いたモアレ式立体ディスプレイを提案する。試作した装置を用いた実験では、液晶ディスプレイに表示した周期パターンとレンチキュラーレンズによるモアレ干渉で、奥行きをもった画像の表示が可能であることが確認できた。
著者
森 翔太郎 近森 凪沙 鵜川 始陽
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.15, 2020-06-17

組込みシステム向けにコンパクトに開発されたmRuby/cというRuby処理系がある.組込みシステムの実行環境は一般にメモリが少なく,CPUも非力であるため,時間的オーバヘッドや空間的オーバヘッドが小さい方法でにプログラムを処理する必要がある.現状のmRuby/cのガベージコレクタ(GC)には,参照カウント方式が採用されている.参照カウント方式は,再帰的なオブジェクトの解放が起こらない限り停止時間が短いという利点がある.しかし,参照カウントの操作は時間的なオーバヘッドとなる.また,各オブジェクトが持つ参照カウントを保持するフィールドも空間的なオーバヘッドとなる.さらに,循環参照を回収できないという問題もある.そこで本研究では,mRuby/cで参照カウントの妥当性を調査する.そのために,比較対象としてマークスイープGCを実装する.そのうえで,いくつかの性質の異なるベンチマークプログラムを用いて停止時間や時間的,空間的オーバヘッドの面で比較する.
著者
桂樹 哲雄 森 翔太郎 十一 浩典 石川(高野) 祐子 小林 暁雄 伊藤 研悟 山本(前田) 万里 川村 隆浩
出版者
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
農研機構研究報告 (ISSN:24349895)
巻号頁・発行日
vol.2023, no.13, pp.47-61, 2023-03-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
15

農研機構では,2012-2015 年度に実施した機能性農林水産物・食品開発プロジェクトの成果物を元に,農林水産物が持つ機能性成分について文献情報と共に整理し,「機能性成分・評価情報データベース」として2018 年より公開している.一方,2019 年から,農研機構は島津製作所と共同で「食品機能性成分解析共同研究ラボ(NARO 島津ラボ)」を設置し,機能性農林水産物に関する様々な分析を実施してきた.また,農研機構内には戦略的イノベーション創造プログラム第2 期「スマートバイオ産業・農業基盤技術」(SIP2)の分析データも存在する.このたび農研機構では,機構内で得られた食品機能性成分データを一か所に集める狙いから,「機能性成分・評価情報データベース」,「NARO 島津ラボ」のデータ,SIP2 の成果等を集約し,「農研機構食品機能性成分統合データベース」を開発した.収録するデータには,公開情報だけでなく閲覧者を制限すべきクローズドデータが含まれるため,柔軟なユーザ認証機能を導入し,適切なアクセス管理を行えるようにした点に特徴がある.本データベースでは,データの属性に応じて検索結果をグループ化して表示するファセット検索機能やグラフ表示機能などを実装した.