- 著者
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淀川 顕司
森田 典成
小林 義典
小原 俊彦
村田 広茂
高山 英男
清野 精彦
加藤 貴雄
水野 杏一
- 出版者
- 公益財団法人 日本心臓財団
- 雑誌
- 心臓 (ISSN:05864488)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.SUPPL.1, pp.S1_19, 2012 (Released:2013-08-23)
[背景・目的] Brugada症候群と不整脈源性右室心筋症(ARVD)はともに加算平均心電図における心室遅延電位(LP)が高率に検出されるが,そのLPの形態に着目すると,ARVDでは高周波成分で形成されるのに対し,Brugada症候群では比較的低周波成分で形成されることが多い.そこで,われわれは,QRS波の周波数解析を行うことにより両者の周波数特性を検討した.[対象と方法] 特発性右室流出路起源心室頻拍(RVOT-VT)20例,Brugada症候群10例,ARVD 10例.全例で心電図Z誘導QRS波をガボール関数を用いてウェーブレット変換し,各周波数帯でのピークのパワー値,および総パワー値を比較.[結果] Brugada症候群では80Hzを中心に,ARVDでは150Hzを中心にQRS内部に高周波成分が発達していた.高周波帯の中で最大パワーを有する周波数はBrugada症候群に比し,ARVDで有意に高かった(81.7± 19.9Hz vs 145.4± 27.9 Hz,p[結論] 心電図QRS波の周波数解析において,周波数特性は,Brugada症候群とARVDで明らかに異なる.