著者
小林 久美子 ヌグラハ イ グスティ バグス バスカラ 森田 啓義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.79, pp.43-48, 2009-06-04
被引用文献数
1

都市部において移動ノードが収集した情報を有効活用するため,情報を収集した場所に着目し,位置情報(緯度,経度)をキーとして,格子状のエリア毎に配置したステーションで管理する「位置に基づく情報の分散管理システム」を提案する.提案システムでは,エリア内は無線LANによるステーションと移動ノードのクライアント・サーバ型で,エリア間は有線LANによるステーション同士のP2Pで,通信を行う.エリア間P2Pネットワークでは,2次元の格子状エリアをトーラスと考え,緯度および経度方向の2つの1次元リングを用いた論理的ルーティングテーブル(フィンガーテーブル)を用いる.このフィンガーテーブルを参照することで,ステーションは位置情報に基づいて他エリアのステーションが管理する情報の検索や登録が可能となる.本稿では提案システムの基本シミュレーション評価結果を報告する.
著者
渡辺 裕文 中野 貫二 森田 啓義 阪田 省二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.10, pp.1099-1102, 1987-10-15

フィリップスらの陰関数表現された曲面の交線を微分方程式の解として表す方法をテンソル積曲面に拡張して テンソル積曲面パッチの組で与えられた2つの曲面モデルの交線を数値的に算出するアルゴリズムを提案する.この方法では いったん交差パッチ対が求まれば初期点によらず交線上の1点が直ちに求められる.さらに交線から離れることなく交線上の相続く点を次々求めることができ しかも複数のパッチ対にわたり連続的に交線を求めることができる.なお この方法の簡単な適用例によってその有効性を確かめた.
著者
森田 啓義 古賀 勝敏 阪田 省二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.683-691, 1990-05-15

3次元物体計測法の一種である光パターン投影法は 物体に投影した2次元パターンの投影面と受像面における対応関係より 三角測量の原理を用いて 物体表面上の位置を計測する手法である.光パターン投影法は 計測が高速に行え 曲面物体の計測に適しているという利点をもつが 複数物体の同時計測においては 受像側では必ずしも投影側と同じ順序のパターンが観測されるとは限らず 一般には 欠落 ずれといったパターンの乱れが生じる.パターンの乱れが存在するもとで 両パターンの正確な対応付けを行うため 本論文では 投影パターンに多値 M 配列を用いた計測方法を提案する.M 配列はある一定サイズのウインドウを配列に沿ってすべらせたとき すべての可能な (全零パターンを除く) パターンが 一周期内に必ず一度 しかも一度だけ現れるというウィンドウ性をもつ2次元周期配列である.このウィンドウ性を利用すれば 投影パターンと受像パターンの一意的な対応は原理的に可能である.しかし 受像パターンに乱れた部分が存在すると 一義的には対応付けられない部分が生じる.この対応付けのあいまいな部分の大きさはウインドウサイズと密接に関係しており できるだけ小さなウィンドウを使用することによって あいまいな部分が減少し 結果的に誤対応パターンの発生を抑えることができる.そこで 従来使用していた2値 M 配列を7値 M 配列に拡張してウィンドウの小型化を図った.提案方式の有効性をいくつかの測定例から明らかにする.