著者
堤 梨恵 秋元 史恵 早川 裕子 後藤 由紀 榎 悦子 鈴木 昌子 河野 啓子
出版者
東海大学
雑誌
東海大学健康科学部紀要 (ISSN:13474162)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.115-120, 2001

本研究は精神健康調査の一部として得られた自由記載欄の内容を分析することによって具体的なストレッサーを把握し、また看護婦・士が考える対応策を明らかにすることを目的に行った。NIOSH (National Institute for Occupational Safety and Health:米国国立安全保健研究所)の職業性ストレスモデルを用いてT大学病院のストレッサーを分類すると、仕事のストレッサー(226件)、仕事外の要因(14件)、個人要因(148件)であり、仕事のストレッサーが最も多かった。ストレッサーの中では、長時間労働や休日労働の記載が多く、反対に看護技術に関する記載が少なかったことが特徴的であった。また、看護婦・士が考える対応策として、「ストレスを軽減するような病院のサポートシステム」(5件)や「ストレスを軽減するような病院環境」(5件)、「組織運営の改善」(4件)、「仕事に対する評価」(2件)があった。
著者
松木 秀明 榎 悦子 小川 哲平 瀧脇 収二
出版者
東海大学
雑誌
紀要 (ISSN:13474162)
巻号頁・発行日
no.7, pp.53-58, 2001

ブラジルには100万人以上の日系人が在住し、そのうち約70%の日系人がサンパウロに居住している。本研究はサンパウロの日系移民を対象とし、食事、喫煙、飲酒等のライフスタイルと健康状態との関連について調査を行った。調査はサンパウロ市内の日系病院の簡易人間ドックを訪れた301名(男性:130名、女性171名)を対象に、食事・喫煙・飲酒などのライフスタイルに関する質問調査を実施し、同時に身長・体重・血圧・総コレステロール・中性脂肪等の血液検査を実施、対照群は性・年齢をマッチさせた日本在住の日本人とした。その結果、日系人の体重・BMI・最高血圧・最低血圧・総コレステロール・中性脂肪が日本人に比べ有意に高レベルであった。また日常の肉類・卵類の摂取レベルも日本人より多量であった。日系人は日本人に比べ、虚血性心疾患などが高率であると報告されている。本調査からも、ライフスタイルの変化が生活習慣病の成因として関与している可能性が示唆された。