- 著者
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榛葉 繁紀
- 出版者
- 公益社団法人 日本農芸化学会
- 雑誌
- 化学と生物 (ISSN:0453073X)
- 巻号頁・発行日
- vol.50, no.11, pp.794-800, 2012-11-01 (Released:2013-11-01)
- 参考文献数
- 36
ヒトも含め地球上に存在する多くの生物は,いわゆる「お日様に従った生き方」をするために体内時計を有しており,そのため多くの生理機能は概日リズム(サーカディアンリズム)を示す.しかしながらグローバリズムが席巻する現代,効率重視の昼夜交代勤務(シフトワーク),東西飛行(時差ぼけ)などにより,このサーカディアンリズムに大きな負荷が課されている.多くの疫学研究により不規則な生活が生活習慣病の発症につながっていること,そして基礎研究により,そのメカニズムとしてサーカディアンリズムの形成因子である時計遺伝子の機能異常が明らかにされてきた.ここでは時計遺伝子ならびにその関連因子のノックアウトマウスの解析をもとに体内時計と疾患との関係について考察したい.