著者
後濱 龍太 岸本 慎也 加藤 健太郎 横山 圭 島田 茂伸
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.284-291, 2020-07-01 (Released:2020-07-01)
参考文献数
13

本稿では、身体表現における演者の「身体形状」および「動き方」の両方が唯一性や希少性を備えており、原資料としての性質を帯びているとのアイデアに基づき、動作する人体をデジタルアーカイブする方法を提案する。3次元デジタイザを用いて取得した高解像度かつ高寸法精度な形状データに、モーションキャプチャを用いて取得した動作データを統合することで、動作する人体のデジタル復元である「動作可能モデル」を生成する方法を明らかにする。動作可能モデルとデジタイズ直後の形状データの寸法変位RMSは1mm未満であり、提案手法がデジタイズ形状の寸法をほとんど変化させないことを示した。本手法が舞踊などの無形文化財やスポーツのアーカイブへ適用しうる基盤技術となることを期待する。
著者
入江 真 横山 圭二 櫻井 邦俊 岩下 英之 上田 秀一 森原 大輔 西澤 新也 阿南 章 竹山 康章 坂本 雅晴 岩田 郁 釈迦堂 敏 早田 哲郎 向坂 彰太郎
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.169-174, 2010 (Released:2010-05-11)
参考文献数
15

症例は52歳,男性.約6年前より高血圧,膝関節痛に対して,アムロジピン,ロキソプロフェンナトリウムを処方されていた.2009年6月上旬より全身倦怠感,食欲不振が出現し近医入院.入院後も黄疸,肝障害が改善しない為,原因精査目的にて当科紹介入院となった.アムロジピン,ロキソプロフェンナトリウムによる薬物性肝障害を疑い,薬物性肝障害診断基準を用いてスコアリングを行った結果,胆汁うっ滞型,スコアは9点:「可能性が高い」と判定した.アムロジピン,ロキソプロフェンナトリウムに対して薬物リンパ球刺激試験(DLST)を施行,このうちロキソプロフェンナトリウムのみ陽性であった.また,肝生検組織像では,小葉内に胆汁栓を認め,門脈域では好中球浸潤,門脈域の線維性拡大を認めた.今回,DLSTおよび肝生検が診断の一助となった,長期アムロジピン,ロキソプロフェンナトリウム服用にて高度の黄疸を伴った薬物性肝障害の1例を経験したので報告する.