著者
横溝 岳彦 城 愛理
出版者
順天堂大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-10-07

BLT2の結晶構造解析と、構造を元にしたBLT2作働薬のリード化合物の樹立を行う。研究代表者の研究室ではBLT2の熱安定変異体の作製と結晶化に必要な単クローン抗体の樹立を行う。Heptares社では、研究代表者が樹立した熱安定変異体BLT2の大量発現、精製、結晶化と構造解析を行い、立体構造を元に候補化合物を選定する。研究代表者は候補化合物の評価を行い、Heptares社にフィードバックする。Heptares社は化合物の至適化を行い、至適化化合物を用いて再度BLT2の結晶化と構造解析を行う。こうしたフィードバックを伴った密接な共同研究によって、BLT2の高親和性作働薬のリード化合物を見いだす。
著者
横溝 岳彦 佐伯 和子 奥野 利明
出版者
順天堂大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2010-04-01

BLT2は上皮細胞に発現し、腸管バリア機能の維持や皮膚創傷治癒に必要な受容体であることが分かった。BLT2アゴニストは難治性皮膚潰瘍の治療薬候補と考えられた。アスピリンはBLT2リガンドである12-HHTの産生を抑制することで創傷治癒を遅延させた。BLT1、BLT2はゼブラフィッシュの胚発生に必須の遺伝子であった。遺伝子欠損マウスの解析から、BLT1が多発性硬化症を増悪させたり、脊髄損傷の回復を遅らせること、BLT2が気管支喘息の反応を抑制していることも分かった。