著者
橋本 健広
出版者
関東学院大学経済学部・経営学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 = Nature-people-society, Science and the humanities : 関東学院大学経済学部・経営学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.66, pp.1-12, 2019-01

本論の目的は、コウルリッジが劇詩『悔恨』において、ロマン派的想像力の理想として展開する「時と場所を制御する想像力」がいかなるものであるか、また劇的幻想を実現するために時と場所を制御する想像力をいかに重要視しているかを示すことである。『悔恨』にみられる想像力は「精神の空間」と「常に漂うイメージ」の二種類がある。これらのイメージはその性質上、舞台でのパフォーマンスに不向きであり上演時に削除されたが、コウルリッジは書籍版の『悔恨』を作成するにあたり削除されたイメージの多くを再挿入している。このことはコウルリッジが時と場所を制御する想像力を重要視している証拠となるだろう。
著者
橋本 健広
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.57, pp.57-63, 2014-07

本稿は、2011年度本学の英語の授業内で行った語彙習得に関わる授業実践を記録した教育実践報告である。補習として授業外で学習した英語の単語について、学習した語彙を振り返りまた定着の度合いを計るためのボキャブラリービンゴゲームを考案した。覚えてきた任意の単語を学生が升目に書き出し、任意に指定された学生がキーワードとなる単語を一人一単語ずつ読み上げて、最初に縦、横、または斜めの列がそろった学生が勝ちとなるゲームである。このボキャブラリービンゴは、遊びの要素と学生主体の実践という要素が特徴であり、学生は語彙を社会的な協同行為として習得する。
著者
橋本 健広 中原 功一朗 中村 友紀 原田 祐貨
出版者
関東学院大学経済研究所
雑誌
経済系 : 関東学院大学経済学会研究論集 (ISSN:02870924)
巻号頁・発行日
vol.264, pp.64-71, 2015-07

関東の一大学経済学部における2014年度の英語教育は,同大学の5カ年計画の事業の一つとして,初中級学生の英語力の底上げを図り,実践的な英語力を養成することを目標とした。具体的には,1.市販教材を使用して自習できるまでに初中級学生の英語力の底上げを図ること,2.TOEIC受験率を上げること,3.カリキュラム改革等を通して学生が英語でわずかながらもコミュニケーションを取れるよう教育環境を整えることの三点である。初中級学生の英語の熟達度の底上げを図るために,2年次英語補習としてTOEIC準拠教材に取り組ませ,また2013年度の検証結果をもとにeメンターを導入して継続的な学習を促した。語学としての英語や補習教材に関する動機づけのアンケートを実施し検証した結果,補習への取組が継続的になされ,また一部の学生に理想だけではなく実際の学習行為への動機づけの上昇がみられた。TOEIC受験料の補助制度を設けることでTOEIC受験者数が増加し,またリスニングの学習が有益であるという示唆が得られた。実践的な英語力を身につけるためグローバル人材育成プログラムを整備し,2015年度より実施予定である。留学等に関するアンケートの実施結果から,多くの学生は留学や海外での活動に興味を持っていた。2015年度はより多くの学生の補習プログラムへの取組を促し,英語の熟達度の改善と実践的な英語力の養成へとつなげる予定である。
著者
橋本 健広
出版者
関東学院大学経済経営研究所
雑誌
関東学院大学経済経営研究所年報 (ISSN:13410407)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.97-103, 2013-03

グローバル化が進み企業における英語の必要性が高まる中,中小企業を独自のコンテキストをもつ言語コミュニティととらえて研究することが望まれる。本研究では,広域京浜地域の中小製造業に関して,企業活動で使用される英語および他の言語についての調査を行った。中小企業は海外展開や外国語の使用が難しい状況にあるものの,多くの中小製造業が国際語としての英語および共通語としての日本語を使用して海外企業と企業活動を行なっていることがわかった。