- 著者
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小谷 治子
日野 弘之
武市 知己
白石 泰資
小倉 英郎
- 出版者
- 一般社団法人 日本小児神経学会
- 雑誌
- 脳と発達 (ISSN:00290831)
- 巻号頁・発行日
- vol.37, no.6, pp.473-478, 2005-11-01 (Released:2011-12-12)
- 参考文献数
- 9
- 被引用文献数
-
3
気管切開後に呼吸障害が再出現した重症心身障害者4例で, 原因とその対策を検討した.全例でカニューレ下端が気管狭窄部に接し, 同部に動脈性拍動を伴う肉芽が認められ, 3例で気管軟化症を合併していた.3例でカニューレ下端を病変部より口側固定に変更し (うち気管軟化症を伴う1例にはステントを併用), 経過は良好である.高度の気管軟化症を伴い, ステント留置のみを行った1例は気管腕頭動脈瘻のため死亡した.重症心身障害者の気管切開の合併症予防には, 解剖学的検討による長さや角度が適切なカニューレ選択が重要であり, 高度の気管軟化症がない場合は, 狭窄部や動脈近接部の口側に固定できる短いカニューレが適切であると考えられた.