著者
王 宇 小野 智司 武田 和大 佐藤 公則 中山 茂
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.1-10, 2004
被引用文献数
4 1

本稿では,主成分分析を利用し,耳画像に基づいて個人認識を行う方式を提案する.近年,顔画像に基づく個人認識が広く研究されているが,顔画像は加齢や表情,体調の変化などに影響されるため,同一顔画像を長期間利用することは難しい.これに対し,耳は16歳前後から安定期に入り,形状が変化しにくいという利点がある.本方式は,入力画像に対し,輝度の正規化およびモザイク処理を施した後,主成分分析により,入力データの次元圧縮を行う.学習時には,1枚の入力画像に対して平行移動・回転を行った画像を登録することで,入力画像の位置ずれに対処する.実験により,提案する方式は110人の耳画像を99.7%の精度で認識できることを確認した.
著者
市川 知春 武田 和大 原 崇
出版者
日本シミュレーション学会
雑誌
日本シミュレーション学会論文誌 (ISSN:18835031)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.83-91, 2021 (Released:2021-08-31)
参考文献数
10

インターネットショッピングのレビュー機能は,購入者が商品の感想や評価を記入できる機能である.購入希望者は商品レビューを読んで,事前に商品の情報を得ることができる.しかし,すべての購入者が注意深くレビューを書かないため,参考にならない商品レビューも存在する.本研究では機械学習を用いた自然言語処理にて商品レビューの解析,評価を行い,参考になる順番に並び替えを行うシステムを構築する.レビューの内容に登場する回数が多いものを学習素性とし,学習素性が商品レビューの内容に影響する重みを算出して,適切な重みを求めるように,ロジスティック回帰を用いて学習を行う.システムの評価には,クイックソートを利用した評価法であるQE法を提案する.QE法を使用することで,正しく並び替えができているかどうかの評価を行うことができた.実験の結果,提案するシステムは,高い精度で商品レビューの並び替えが行えることを確認できた.