著者
Wibowo Tansri 河本 恵介 山口 勇太 石田 裕 吉峰 由子 真鍋 侑資 原 侑紀 矢賀 元 中原 英子 比嘉 慎二 前田 恵治 緒方 篤
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.114-120, 2017-06-30 (Released:2017-09-06)
参考文献数
11

症例は75歳男性.血球減少・腎機能悪化・発熱・炎症反応高値に加え,抗好中球細胞質抗体(ANCA)陽性,抗二本鎖DNA(抗dsDNA)抗体陽性より膠原病が疑われたが心エコーにて僧帽弁に疣腫形成を認めたため,血液培養陰性であったが感染性心内膜炎(IE)として抗生剤を開始した.抗生剤に対する反応が十分ではなかったが,Bartonella属抗体の有意な上昇を認めたことが適切な抗生剤の選択につながった1例を経験したので報告する.
著者
田中 敏郎 平野 亨 比嘉 慎二 有光 潤介 河合 麻理
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-8, 2006
被引用文献数
2

この数十年間でアレルギー疾患の有病率が増加しているが,種々の環境変化の中で食習慣の変化も有病率の増加に関与しているものと推測されている.果物,野菜やお茶に含まれるフラボノイドは,好塩基球や肥満細胞からのヒスタミンや IL-4, IL-13 などのサイトカインまた CD40 リガンドの発現を抑制する活性を有する.ルテオリン,アピゲニンとフィセチンに強い活性 (IC50=2–5 μM) が認められ,また日常摂取の多いケルセチン,ケンフェロールにも中等度の抑制活性 (IC50=15–18 μM) が観察された.その作用機序として,転写因子 NFAT と AP-1 の活性化を抑制することが示された.フラボノイドをアトピー性皮膚炎のモデルマウスに投与することで,発症や症状軽減が認められる.また,疫学研究において,フラボノイドの高摂取群では喘息の発症率が低かった報告もなされており,適切なフラボノイドの摂取がアレルギー疾患に対する予防や補完代替医療となる可能性が期待される.<br>
著者
田中 敏郎 平野 亨 比嘉 慎二 有光 潤介 河合 麻理
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-8, 2006 (Released:2006-03-09)
参考文献数
24
被引用文献数
2 2

この数十年間でアレルギー疾患の有病率が増加しているが,種々の環境変化の中で食習慣の変化も有病率の増加に関与しているものと推測されている.果物,野菜やお茶に含まれるフラボノイドは,好塩基球や肥満細胞からのヒスタミンや IL-4, IL-13 などのサイトカインまた CD40 リガンドの発現を抑制する活性を有する.ルテオリン,アピゲニンとフィセチンに強い活性 (IC50=2–5 μM) が認められ,また日常摂取の多いケルセチン,ケンフェロールにも中等度の抑制活性 (IC50=15–18 μM) が観察された.その作用機序として,転写因子 NFAT と AP-1 の活性化を抑制することが示された.フラボノイドをアトピー性皮膚炎のモデルマウスに投与することで,発症や症状軽減が認められる.また,疫学研究において,フラボノイドの高摂取群では喘息の発症率が低かった報告もなされており,適切なフラボノイドの摂取がアレルギー疾患に対する予防や補完代替医療となる可能性が期待される.