- 著者
-
毛利 仁美
- 出版者
- アート・ドキュメンテーション学会
- 雑誌
- アート・ドキュメンテーション研究 (ISSN:09179739)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, pp.17-33, 2021-05-31 (Released:2022-06-11)
- 参考文献数
- 78
ゲーム研究における小学館の学年別学習雑誌(学年誌)が有する役割を分析するという目的のもと、本稿では、雑誌の編集方針と編集者のインタビューが掲載されている書籍やwebページ、ビデオゲームの記事を分析した。ゲームが雑誌に掲載される前に、学年誌の「学習」の性質が変容し、学年誌が娯楽記事編集ノウハウの蓄積と、小学生という読者に特化した雑誌編集体制の構築の場となったことを確認した。学年誌は、電子ゲームとビデオゲームをゲーム専門誌の創刊以前より掲載していたことが明らかとなり、ゲーム研究における学年誌の意義と役割は、現時点では、子ども、大人(家庭・学校)、産業とビジネスの3つの側面があると考えられる。