著者
毛利 康秀
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第26回全国大会
巻号頁・発行日
pp.161-164, 2011 (Released:2012-03-20)

携帯電話が生活の必需品となって久しいが、高校生世代における携帯電話の利用状況ならびに人間関係・コミュニケーション形態にはどのような違いが見られるのだろうか。本発表では、同一校にて1998年入学、2001年入学、2004年入学、2007年入学の4つの入学年度別の学年を対象として実施したアンケート調査の結果を比較することにより、普及期から成熟期までに至る携帯電話の利用実態の変容についての検討を試みる。
著者
毛利 康秀
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第19回全国大会
巻号頁・発行日
pp.29-32, 2004 (Released:2006-02-01)

携帯電話が普及途上だった1998 年~2000 年に高校生活を送った世代と、普及の進んだ2001 年~2003 年に高校生活を送った世代との間では、携帯電話の利用実態に幾つかの相違が見られる。アドレス帳の登録数は同等であるものの、「友達だと思う人数」は後の世代で増加している点に注目される。携帯電話を使わない生活が考えられなくなった現在、人間関係のあり方や友人観・親友観は大きく変動しつつあると考えられる。
著者
毛利 康秀
出版者
コンテンツツーリズム学会
雑誌
コンテンツツーリズム学会論文集 (ISSN:24352241)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.34-46, 2018 (Released:2021-09-01)

本稿はコンテンツツーリズム領域における心理的・社会的知見の積み増しを目指して、その担い手であるファンの愛好行動に着目し、「フロー理論」およびその応用モデルの検討を通して、コンテンツツーリズムと社会の持続的な発展に寄与する「ファンのあり方」および地域が果たしうる役割について考察するものである。 フローとは、自己の没入感覚を伴う「楽しい経験」を指す。熱狂的なファンはコンテンツツーリズムの主導的な担い手になっているが、それは愛好対象に「はまっている」ことが「楽しい経験」としてフローの状態にあるからと説明することが可能である(ただし「はまる」ことは依存性の問題もはらんでいる)。 近年、愛好対象である「人物」の移動に合わせて旅行するファンツーリズムの研究が進んでおり、コンテンツツーリズムにもその影響が及びつつある。それは「場所」(ロケ地など)の影響をあまり受けない旅行形態であり、ファンと地域の人々との間で交流が生まれるというコンテンツツーリズムの特徴を相殺してしまう。そのような状況であるからこそ、作品にはまり過ぎず、依存し過ぎない、自立した「ファンのあり方」を模索しつつ、ファンと地域の人々が交流することによるメリットを再確認し、積極的に取り組んでいくべきではないかと考える。
著者
毛利 康秀
出版者
コンテンツツーリズム学会
雑誌
コンテンツツーリズム学会論文集 (ISSN:24352241)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-23, 2017 (Released:2021-08-27)

本稿は、コンテンツツーリズム領域における歴史的・社会的知見の積み増しを目指して、絵葉書のメディア的な機能に着目し、観光資源としての分類法を確認しつつ、絵葉書が近代観光の発達に果たした役割、特にコンテンツツーリズムの発達に及ぼした影響に関する再評価を試みた。 コンテンツの意味するところは幅広いが、観光資源としてのコンテンツという視点から見た場合、「地域イメージと結びつき、その地域を訪れる動機となる情報内容」が相当し、それは小説や映画・ドラマなどのオリジナル作品(一次コンテンツ)、作品を二次利用した無形・有形の関連物(二次コンテンツ)に分類することが出来る。さらに、関連する記事、批評、評判情報、ファンの意見交換などのコミュニケーション活動全般もコンテンツと見なすことが可能であり(三次コンテンツ)、この3種に分類されるコンテンツ群はいずれもコンテンツツーリズムを発達させる重要な要素となる。 ここで、コンテンツとしての絵葉書に着目すると、絵葉書は画像情報とともに信書を伝達出来るメディアであり、パーソナルメディアとしてはもちろん、画像情報を広く拡散するマスメディアとしての側面も有しており、特に黎明期にはその傾向が強かった。それ自体がコンテンツとしての性格を帯び、有力な観光資源にもなっている。 本稿では、主に戦前期から戦後にかけての熱海・那須塩原(金色夜叉)、下田(唐人お吉)、ハルビン(ハルピン見物)の絵葉書を事例として検討を行った。作品のモデルとなったそれぞれの地域において風景写真の絵葉書が大量に制作され、近代観光の体験を共有するメディアとして流通していたが、それに加えて作品世界を表現した絵葉書や作品のモデル地をあしらった絵葉書が作られ、さらには地域イメージを表象したオリジナル作品と呼ぶべき絵葉書も作られていた。すなわち絵葉書は、作品世界の創造(一次)、作品世界の二次的表現やモデル地の表現(二次)、関連コミュニケーション(三次)という、コンテンツの類型の全てをカバー出来るメディアであり、コンテンツツーリズムの発展に寄与するメディアでもあったと再評価することが可能である
著者
毛利 康秀
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.18, pp.147-158, 2005-08-05 (Released:2010-04-21)
参考文献数
23

This paper summarizes the results of a case study on how mobile phones are used among high school students in Japan and what impact this usage has on relations with friends.It is said that the use of the cellular phone has had the effect of expanding interpersonal relationships. And, in quantitative terms, high school students do indeed have many more friendship relations now that the cell phone is nearly ubiquitous than they did when cell phone usage was just starting to expand. However, when paying attention to the qualitative aspects of interpersonal relationships, it was found that high school students and their relationships when cell phones have become essentially ubiquitous are like those of middleschool students. This suggests that the use of cell phones influences mental development during adolescence.
著者
毛利 康秀
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第23回全国大会
巻号頁・発行日
pp.262-265, 2008 (Released:2010-02-10)

This paper shows the result of the questionnaire survey concerning about use of electronic game machine, television, and other media iquipments in home. The theory is instituted that influencing the brain wave harmfully when playing electronic game machine for a long time. It is said that endurance is lost from the child by using the game machine, as a result, the child absorbed in the game says that it will become violence. However, there are research results in which the hypothesis is not supported either. Then, I decided to execute the questionnaire survey to verify those theories and to examine it.