著者
森川 嘉之 水上 純一 田端 竹千穂 平林 弘
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集 第39回地盤工学研究発表会
巻号頁・発行日
pp.983-984, 2004-03-05 (Released:2007-01-18)

関西国際空港二期事業においては、平均層厚25mの沖積粘性土層が存在し、埋立部では2.5mピッチの正方形配置されたサンドドレーン工法により沖積粘性土地盤が改良されている。埋立工事の進捗に伴い、途中2回のチェックボーリングを実施し、埋立載荷重による地盤強度の発現が設計強度に達しているかを確認しながら施工を行っている。チェックボーリング結果から、埋立荷重載荷前後の強度増加量の深度分布に顕著な特徴が見られた。この強度増加量の深度分布について、圧密特性の応力レベルによる変化を考慮して考察した。
著者
伊藤 康佑 片木 聖樹 水上 純一 熊谷 健蔵
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.I_307-I_312, 2019
被引用文献数
4

<p> 台風201821号は大阪湾を直撃し沿岸部に甚大な高潮・高波被害をもたらした.人工島である関西国際空港においても甚大な浸水被害が発生し,空港機能が麻痺する事態となった.本研究では再度災害の防止を目的とし,空港機能を有する人工島の特性を踏まえ,台風来襲時の気象・海象,現地の被害状況等から推定された護岸からの越波等を含む4つの浸水要因について定量的評価を行った.その結果,浸水の主要因は1期島の東側および南側の護岸からの越波であり,その量は約225万m<sup>3</sup>であることがわかった.さらに,浸水は東側護岸から開始したが,特に,台風通過時における対岸からのS~SSW方向の強風に伴って発生した想定以上の高波浪によって,越波が護岸延長の長い東側護岸で発生したことが浸水被害を増大させる要因となったことがわかった.</p>