著者
水月 晃 増村 雅尚 阪本 達也 石倉 恵介
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学紀要 = Bulletin of Sojo University (ISSN:21857903)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.9-18, 2018

本研究は、崇城大学新入生の健康度と生活習慣の診断検査結果を前期と後期で比較し実態を調査すること。そして、学生生活全般における健康の維持・増進に向けた対策及び今後の授業改善の指針を検討するものである。結果をまとめると以下のようになる。1.健康度・生活習慣パターン割合の前期と後期比較は、「充実型」が減少(前期44%→後期37%)し「生活習慣要注意型」が増加(前期14%→後期23%)した。2.健康度・生活習慣パターン判定の前期と後期比較は、前期の「充実型」に対し後期は「生活習慣要注意型」へ悪化した。3.健康度・生活習慣得点の前期と後期比較は、健康度合計点に有意差はないものの健康度が改善傾向にあった。また、生活習慣合計点においては、有意(**p<0.01)に低下し生活習慣は悪化した。生活習慣の悪化要因としては、食事のバランス、食事の規則性、休息、⑩睡眠の規則性、⑪睡眠の充足度の5因子が挙げられた。以上の結果を踏まえ、身体活動や運動の自主的・継続的実践ができるように学内環境の整備、運動設備・用具の充実、学生支援・相談など多角的な視点から対策に取り組むこと。そして、健康・スポーツ科学理論と生涯スポーツ教育の授業を今まで以上に一体化させた内容を再検討する必要があると考えられる。
著者
山内 洋一 水月 晃 遠藤 雅子 福岡 義之
出版者
Japanese Academy of Budo
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.43-49, 2001

Our aim was to investigate aerobic and anaerobic power, correctly measuring metabolic response during graded maximal exercise testing and short-term high power testing continuously for four years, from 1996 to 1999. The subject, who was twice the male national karate champion, was recruited to participate the experiments. The subject underwent the incremental exercise test every 30 watts/3 min until exhaustion to measure the peak oxygen uptake (VO<sub>2</sub>peak), CO<sub>2</sub> production, (VCO<sub>2</sub>peak) and ventilation (VEpeak) as an index of the aerobic power, and to determine capillary blood lactate concentration ( [La]b) VO<sub>2</sub>peak were 50.6, 45.2, 52.1, and 53.0 ml/kg/min, respectively. Peak [La] b increased 4.40, 6.15, 7.10, and 6.51 mM/L, respectively, and the delayed onset of blood lactate accumulation during incremental exercise was also observed, being due to higher buffering capacity which is associated with glycolytic enzymes in the muscles. Anaerobic power as measured by the total power for 10 sec on a high-power bicycle ergometer also increased from 936 to 1053 watts, which revealed a much higher anaerobic power compared with competitors in other sports. These results suggest that the karate champion in the heavy weight class had relatively average aerobic power and additionally greater anaerobic power, which may be due to glycolytic potential in the skeletal muscles.
著者
水月 晃 増村 雅尚 阪本 達也 石倉 恵介
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学紀要 = Bulletin of Sojo University (ISSN:21857903)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.19-30, 2018

本研究では、崇城大学全学年における健康度と生活習慣の診断検査結果を全学生・学年・男女で平均値化し、全学的な傾向及び年代的差異があるか実態を調査する。そして、学生生活全般における健康の維持・増進に向けた対策及び各学年における改善の指針を検討するものである。結果をまとめると以下のようになる。1.健康度・生活習慣パターン割合は、学年進行とともに「充実型」の割合は減少傾向にあり、「生活習慣要注意型」の割合は増加した。2.健康度・生活習慣パターン判定は、生活習慣平均点において学年別有意差(**p<0.01)があり、3年生の時期が最も望ましくない状況にあることが示唆された。3.健康度・生活習慣得点は、身体的健康度を除く全ての因子で有意差(*p<0.05、**p<0.01)が見られ、年代的差異があることが示唆された。以上の結果を踏まえ、入学時の早い段階から健康と生活習慣に関する「意識改革・行動実践」が必要であることが示唆された。今後は、身体活動量の向上、規則正しい生活習慣の確立、学生生活における健康の維持・増進に向けた「行動変容プログラム」の構築を検討する。