著者
羽田 敦子 浅田 純子 水本 洋 上松 あゆ美 高原 賢守 Midori IIDA 吉村 文秀 長藤 洋 秦 大資
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.846-852, 2004-09-20 (Released:2011-02-07)
参考文献数
12
被引用文献数
4 6

2002年インフルエンザ流行期に, 発症早期, 抗原検査が陰性で, 後日, 陽性となった症例を経験した. 2003年の流行期には877名の鼻腔拭い液965検体が検査され, その約半数は救急時間帯に施行された. 発熱出現後12時間以内に初回陰性であったため, 12時間以降に再検査した31名のうち陽性に転じたのは10名で偽陰性率は29%であった. 一方, 12時間以降に初回検査陰性の13名は, 再検査も陰性で12時間以降ならば診断は確実であるといえた. 治療は原則として抗原検査結果に基づき抗ウイルス薬が開始された. 発症12時間以内に初回陽性の患者群は, 12時間以内初回陰性12時間以降陽性の患者群と12時間以降初回陽性の患者群に対して発症から投薬までの期間 (p=0.0001, p<0.0001) と有熱期間 (p=0.0003, p<0.0001) は有意に短く, 入院は有意に低率 (p<0.0001, p=0.0406) であった. 12時間以降でも48時間以内であれば, 12時間以内に初回陽性の患者群に対し有熱期間に有意差がみられた (p<0.0001) が平均2.3日と短く, 入院率に有意差はなかった. インフルエンザ流行期には多数の患者が来院しとりわけ救急外来は混雑をきわめる. インフルエンザ迅速診断を活用し治療に役立てるためには, 確実に診断された患者に比較的不利益を与えずに治療できる発症12時間以降48時間以内の施行が最適であると考えられた.
著者
水本 洋
出版者
鳥取大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

初年度においては無限剛性エア-スピンドルの構成要素となる静圧式自動調整絞り付き空気静圧スラスト軸受と排気制御絞り付き空気静圧スラスト軸受とを設計,製作した.スラスト軸受はスラストプレ-トの直径が65mmであり,自動調整絞りの特性を容易に変更できる構造となっている.また,ラジアル軸受は軸径40mmの複列であり,絞り開度の調節には圧電素子が使用される.ラジアル軸受単独の負荷特性の測定結果より,空気の供給圧0.49MPaの状態で約70Nの荷重範囲にわたって無限大のラジアル剛性が得られた.次年度においてはまず,初年度に製作された静圧式自動調整絞り付き空気静圧スラスト軸受の負荷特性を解析した.特性解析の結果,空気の供給圧が0.49MPaの状態で約240Nの荷重範囲にわたってスラスト剛性を無限大とすることができたほか,正剛性および負剛性の特性を持たせられることを確認した.つぎのこのスラスト軸受と,初年度に製作された排気制御絞り付き複列空気静圧ラジアル軸受とを組み合わせて無限剛性エア-スピンドルを構成し,その特性を解析した.排気制御絞りを複列のxy方向の合計4カ所に取り付け,軸位置を制御した.解析の結果,軸受からオ-バハングしたスピンドル先端においてもスラスト,ラジアル方向とも剛性を無限大とすることができた.回転精度に関しては,数10rpm程度の回転数範囲において,スラスト方向で20nm以内の回転精度が得られた.一方,ラジラル方向に関しては排気制御絞りを作動させない状態での回転精度が0.3μmであるのに対し,排気制御絞りを作動させることで50nm以内の回転精度を得ることができた.以上のように,自動調整絞りを使用することで空気静圧軸受の剛性を無限大にするとともに,回転精度も向上させることができ,本研究の所期の目的を達成することができた.
著者
松本 興助 有井 士郎 田邉 博典 水本 洋
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
Dynamics & Design Conference
巻号頁・発行日
vol.2004, pp."418-1"-"418-5", 2004-09-27

This paper deals with two types of trajectory planning method for three-link flexible arms. By using the desired trajectories obtained by the proposed methods, the flexible arms can rotate from each initial position to desired locations in given movement execution time without large troublesome vibrations. And additional feedback control devices besides the controller of existing actuators are not necessary. In order to confirm the effect of the desired trajectories on reducing the vibrations of the flexible arms, the responses of the three-link flexible arms were simulated numerically. It can be seen from the numerical results that the vibrations of the flexible arms were reduced enough by using the desired trajectories.