- 著者
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中嶋 佳貴
沖 陽子
足立 忠司
永井 明博
近森 秀高
- 出版者
- 公益社団法人 農業農村工学会
- 雑誌
- 農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
- 巻号頁・発行日
- vol.88, no.1, pp.I_29-I_37, 2020 (Released:2020-01-30)
- 参考文献数
- 29
河川生態系における沈水雑草群落の発生動態を把握するために, 岡山県南部の二級河川の前川において, 2004年から沈水雑草群落の分布を11年間調査し, 自然攪乱に伴う環境要因の変動と沈水雑草群落の分布との関係について検討した.2004年はセキショウモ及びササバモが優占し, ナガエミクリも帯状に群落を形成していた.その後, セキショウモ群落は2006年には全域に拡大し, 底質の粒径組成が細粒化すると共に全体の種組成は単純化した.ナガエミクリ群落はセキショウモ群落との競合により2007年に消失した.ササバモ群落もセキショウモ群落との競合により2008年から徐々に衰退したが, 2011年及び2013年の100mm以上の一雨降雨による自然攪乱によってセキショウモ群落が流出し, 再びササバモの分布が促されて種組成が多様化した.