著者
宗像 鉄雄 永田 眞一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.74, no.747, pp.2365-2371, 2008-11-25 (Released:2011-03-03)
参考文献数
6
被引用文献数
4 10

Sodium acetate trihydrate is considered as the promising thermal energy storage material due to its high melting enthalpy at the melting temperature of 58°C. However, incongruent melting (phase separation) and remarkable supercooling are made difficult to use. In this study, solidification process of the sodium acetate trihydrate from supercooled state was both experimentally and numerically investigated. On the experiment, effects of supercooling and sodium acetate concentration on the crystal growth rate were measured by varying the supercooling temperature (-48K) and the sodium acetate concentration (40-55wt%) and obtained an empirical equation. Further, simplified crystal growth model, which is based on the experimentally obtained crystal growth rate, was also proposed and the heat release process, which is important for the thermal energy storage equipments, was investigated.
著者
周東 寛 野口 久 西片 光 滝沢 健司 周東 千鶴 永田 眞 寺師 義典 山口 道也 滝沢 敬夫 渡辺 建介 登坂 薫 岡野 昌彦 小泉 昭
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.714-720, 2007
被引用文献数
1

吸入ステロイドの副作用の一つとして,口腔・食道カンジダ症の報告がある.点鼻ステロイド長期投与により出現した「嚥下による口腔・食道通過時に不快感」の症状を呈した症例に口腔・食道カンジダ症を発見した.そして点鼻ステロイドを中止したことにより著明に改善した症例を経験したので報告する.症例は69歳女性.嚥下時上胸部に通過障害の違和感を主訴にて来院した.数年前より通年性アレルギー性鼻炎と診断され, 2年前より点鼻用BDPを毎日睡眠前に点鼻していたことを内視鏡検査後の問診でわかった.患者は睡眠中の鼻閉鼻汁の強い症状が, BDP点鼻により改善することで,使用し続けていた.経過:上部消化管内視鏡検査により下咽頭炎及び食道カンジダ症「吸入ステロイドによる食道カンジダ症の分類」のhigh grade(Grade III)を認めた.治療対策として,点鼻BDPを中止し抗真菌剤は使用せずに,毎日うがい・鼻洗を実施, 2週間後に主訴が改善, 1ヵ月半後の内視鏡再検査にてmild grade(Grade I)に改善していた.睡眠前の吸入ステロイド使用と同様に,睡眠前の点鼻も経鼻腔的に食道にステロイドが嚥下され滞留し, 1年以上長期に点鼻ステロイドを使用した結果,食道カンジダ症が発症したと思われた.
著者
山口 剛史 中込 一之 宇田川 清司 高久 洋太郎 佐藤 長人 杣 知行 萩原 弘一 金澤 實 永田 眞
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.657-664, 2009-06-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
19

【背景】局所麻酔薬に対する副反応は,しばしば,局所麻酔薬アレルギーと診断されているが,これらのほとんどは非アレルギー性の機序によることが明らかとなっている.【方法】局所麻酔薬に対する副作用の既往があり,歯科治療を予定している20名に対し,リドカインなどの局所麻酔薬に対する,皮膚テスト(プリックテスト,皮内テスト)及び漸増皮下注射で行うチャレンジ・テストにより,局所麻酔薬アレルギーの有無について評価した.【結果】17名(85%)で,リドカインに対する即時型アレルギー反応が陰性であった.これらの症例では,同薬による局所麻酔が可能となった.一方,3名(15%)ではリドカインに対して陽性反応を示した(プリックテストで1名,皮下注射で2名).【結語】局所麻酔薬アレルギーが疑われた患者における,局所麻酔薬に対する即時型反応の頻度は少ないが稀ではないと考えられる.従って,局所麻酔薬アレルギーを確認する診断アプローチは,臨床的に重要であり,今後はより多くの集団を対象に検討する必要があると思われる.