著者
永野 惇
出版者
近畿作物・育種研究会
雑誌
作物研究 (ISSN:1882885X)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.73-75, 2020 (Released:2020-10-05)
参考文献数
8

主たる農業生産の場であり,植物本来の生育場所である野外は,温度や光などが刻一刻と変化する複雑な環境である.野外でトランスクリプトームデータを大量に取得し,気象データなどと合わせて解析する手法を野外トランスクリプトミクスと呼ぶ.これまで,イネを用いた大規模な野外トランスクリプトミクスによって,野外におけるトランスクリプトーム変動の大半を気温や概日時計によって説明できることなどが明らかになるとともに,任意の気象条件下でのトランスクリプトームの予測が可能となった.