著者
伊藤 淳士 郭 威 田口 和憲 平藤 雅之
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.28-38, 2018 (Released:2018-06-29)
参考文献数
8

近年,作物試験圃場などでフィールドフェノタイピングにドローンを活用する事例が増加している.そのような目的を持った空撮においては,低空で複数の画像を撮影しオルソモザイク処理をしたのち,位置情報を付加してGeoTIFFで保存するといった処理が行われる.GeoTIFFは,画像サイズが大きくなる傾向にあり,一般的な画像ビューアでは閲覧が円滑に行えない場合も多い.さらに,ウェブ上でそれらの画像を配信し閲覧させることは非常に困難である.そこで,筆者らはIIIFの技術を活用し,ウェブ上で高解像度画像を円滑に配信する手法を開発した.本手法は,GeoTIFFをあらかじめ地図タイルに変換しておくことで,画像をIIIFの仕様に従い円滑に配信できる.本手法は,配信された画像が既存のIIIF対応の画像ビューアでも閲覧できるという点で汎用性が高い.また,IIIF対応の既存のライブラリを活用し独自のビューアの実装も行い,柔軟性の高い運用が可能であることを示した.
著者
平藤 雅之 世一 秀雄 三木 悠吾 木浦 卓治 深津 時広 田中 慶 松本 恵子 星 典宏 根角 博久 澁谷 幸憲 伊藤 淳士 二宮 正士 Adinarayana J. Sudharsan D. 斉藤 保典 小林 一樹 鈴木 剛伸
出版者
Japanese Society of Agricultural Informatics
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.60-70, 2013
被引用文献数
3

フィールドサーバは,野外における情報収集,灌水等の制御,センサ等新デバイスの実験を行うためのセンサネットワーク用プラットフォームである.そのためには多機能かつ十分な拡張性を備えると同時に,機械作業や栽培ステージに応じて手軽に移設でき作業者等の安全性にも配慮したオールインワン化及びワンユニット化が必要とされる.また,半導体技術の進歩やCPU等LSIの世代交代にあわせてハードウェア及びファームウェアの更新と機能向上を迅速に行う必要がある.ところが,大量生産ができない段階では低コスト化と高機能化を両立させることは困難であり,しかもそのような初期段階においては低コストで高機能な試用機がないとアプリケーション開発ができず市場が拡大しないというジレンマがある.これらの問題を解決するための制作手法としてオープンソース・ハードウェアを用いる方法を考案し,オープンソースのフィールドサーバ(Open-FS)を開発した.さらに,Open-FSを用いて測定したデータを低コストに収集・閲覧・共有するための方法として,既存のクラウドサービス(Twitter等)とHTML5で記述した閲覧用ソフトウェアからなる"センサクラウド・システム"を提案し,試作及びインドと日本における長期現地実験によってその有効性を評価した.<br>

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著者
平藤 雅之
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.340-340, 1998-05-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
6
著者
平藤 雅之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.305, pp.59-64, 2004-09-09
被引用文献数
1

フィールドサーバは,無線LANモジュール,Webサーバ,センサ,ネットワークカメラ,LED照明太陽電池等を耐候性筐体に格納したセンサネットワーク・ノードである。気温,湿度,光合成有効光量子束密度,土壌水分,葉の濡れ,CO_2濃度等のセンサ及びカメラにより,環境,動植物,昆虫,微生物等の動態を計測する。無線LANによる中継回線とホットスポット機能によってユビキタス・ネットワーク環境を構築し,インターネット経由でアクセスできる.これまで,米国,タイ等数10カ所のサイトで長期観測実験を行っている。データ収集はエージェントによって自動的に行われ,蓄積されたデータはMetBroker(GRIDツール)によってAMeDAS等既存の気象データベースと統合して病害予測システム等のアプリケーションで利用できる。
著者
平藤 雅之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.307, pp.59-64, 2004-09-09

フィールドサーバは,無線LANモジュール,Webサーバ,センサ,ネットワークカメラ,LED照明太陽電池等を耐候性筐体に格納したセンサネットワーク・ノートである。気温,湿度,光合成有効光量子束密度,土壌水分,葉の濡れ,C0_2濃度等のセンサ及びカメラにより,環境,動植物,昆虫,微生物等の動態を計測する。無線LANによる中継回線とホットスポット機能によってユビキタス・ネットワーク環境を構築し,インターネット経由でアクセスできる。これまで,米国,タイ等数10ヵ所のサイトで長期観測実験を行っている。データ収集はエージェントによって自動的に行われ,蓄積されたデータはMetBroker(GRIDツール)によってAMeDAS等既存の気象データベースと統合して病害予測システム等のアプリケーションで利用できる。
著者
平藤 雅之
出版者
日本超心理学会
雑誌
超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.3_2, 2012

量子論等物理学の発展に伴って実在論(オントロジー)は新しい知見が得られるたびに揺らいで来た。まず、相対性理論の登場によって空間と時間の関係が明らかとなり、空間だけでなく時間も座標軸として実在することとなった。我々の意識はこの瞬間だけが実在すると感じているが、実際には過去も未来も実在する訳である。時間の流れに関する実感(クオリア)や認識は意識が産み出す主観的なものであり、長寿や短命は時間軸における長さの長短でしかない。<br> さらに量子力学の登場によって空間と時間の実在性には大きな変更が加えられた。量子力学の基礎をなすシュレーディンガー方程式の正しさには疑う余地はないが、その式中にある波動関数Ψをどのように解釈すべきかの論争が長く続いた。大別すると、Ψの絶対値を確率と解釈する確率解釈(コペンハーゲン解釈)とΨの絶対値が示す密度で多数の世界が同時に存在するという多世界解釈である。いずれの解釈をしても関連する式はそのままであり、量子力学をツールとして使う技術者にとっては、直感的に理解しやすい方を選択すれば良いという程度のものである。しかし、実在論としては大きな違いがある。多世界解釈は「あまりに宇宙の無駄遣い」であり、「オッカムのかみそり」の経験則では妥当性が低く見える。我々の実感とかけ離れていることもあり、この解釈はあまり支持されなかった。一方、確率解釈では「この世界は確率的なもの」となり、量子力学は不完全な理論に見える(アインシュタインは「神はサイコロを振らない」と反対した)。<br> さて、現在は多世界解釈支持者が増えている。特に多世界解釈をべ一スにした映画やアニメが増えるに従って多世界解釈の方が実感に合う状況になりつつある。多世界解釈と時空の実在性を組み合わせると、過去・現在・未来は無限に多くの世界が実在するという宇宙観になる。無限に多くの世界といっても、その密度分布はシュレーディンガー方程式に支配されており、多数の粒子からなる我々の世界は現在、認識している世界がピークとなる密度分布である。全く違う世界の密度はほとんど0であり認識できない。<br> 超心理学的現象では、テレパシー、透視、PKの順で研究者に受容され、予知はできれば他の現象で説明したいと考えられてきた。予知では「親殺しパラドクス」が発生するためである。しかし、多世界解釈では親殺しパラドクスは発生しないため、タイムマシンを扱う映画やアニメでは多世界解釈的宇宙観をシナリオに採用するものが増えている。多世界解釈と予知は極めて相性が良く、逆に予知でテレパシー等を説明した方がシンプルとなる。<br>
著者
斉藤 保典 小林 一樹 鈴木 剛伸 平藤 雅之 木浦 卓治 深津 時広
出版者
Japanese Society of Agricultural Informatics
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-11, 2013
被引用文献数
2

圃場現場の環境情報や作物生育状況を実時間で計測し,公開と情報共有を行う圃場センシングネットワーク「アグリサーバ」を構築した.アグリサーバのセンシングノードには,気温・湿度および日射量センサ,カメラ,通信デバイス,制御回路等が含まれ,ノード管理および計測データの転送等は,全てインターネットを通じて行われた.センシングノード自体は,長野県上高井郡小布施町のブドウ,クリ,リンゴ,野菜の各圃場に設置され,平成18年度から試験運用を開始し平成20年度より本格運用を継続している.データの公開と利活用を進めるため,アグリサーバ専用のホームページ「農ライブ」を制作した.農ライブにおける農業情報の利活用法として1)IT/精密農業,2)トレーサビリティ,3)農ビジネス,4)教育,5)コミュニケーション,6)アグリツーリズム,への応用を提案し,具体的事例を示すことでその有効性を議論した.その結果アグリサーバは,小布施町の活性化にとって非常に重要な農業情報を提供することが示された.<br>
著者
平藤 雅之
出版者
日本超心理学会
雑誌
日本超心理学会誌 : 超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.26-32, 2001-11-30
著者
平藤 雅之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.163, pp.47-51, 2007-07-19

センサネットワークは,地球環境モニタリング,バイオエネルギー資源等の増産,食の安全・安心などに活用できる。しかし,センサノードを多数設置するためには大幅な低コスト化,ブロードバンドサービスあるいは速距離通信技術が必要である。将来,光合成速度,土壌水分分布,植物の生理状態などが計測できるようになるが,センサネットワークは高収益農業,環境ビジネス,温暖化対策等のキーテクノロジーになることが期待される。また,モニタリングだけではなく屋外の環境制御技術として,砂漠の緑化などにも活用できるだろう。